1.移転準備の進捗状況
プノンペン市の北東、チュルイチョンヴァー橋(日本橋)を越えた移転先で、JVC技術学校の新校舎と付設工場の建設が急ピッチで進んでいます。建設会社の方は12月末の完成をめざしていますが、実際に移転先で操業を始めるのは、「2008年4月クメール正月後」と関係者は考えています。
9月初旬、建設中の新工場の前に立つアムデューンさんJVC技術学校は、移転合意、補償合意に至るまで、日本の多くの方にご協力いただき、政府と出資者との交渉は2年以上かかりましたが、今は毎週、建設の進捗を確認する会議があり、工事はおおむね順調です。移転交渉にお力添えをいただいた方々に心より感謝します。
新しい実習室。明り窓、通気性も良く、屋根は新素材で中は涼しい。別の自動車修理の公立職業訓練校であるコサマック校とルッセイケオ校も、移転したそうですが、敷地が狭く実習がやりにくくなったそうで、JVC技術学校が人材育成に果たす役割が重要になりました。
同校の職員一同、移転先での再出発、自主運営と自立採算の実現をめざしています。移転は、建物が完成してから、修理工場をまず半分移転し、移転先で操業を開始してから残りの半分を移転することで、1日も操業を休まずにできれば、と計画しています。移転するまで、現在地で活動を続けます。
2.新運営委員会
アムデューンさんが公共事業運輸省を定年退職して校長を退いたため、技術学校の運営を担う運営委員会のメンバーが新たに3人、選出されました。アムデューン先生は運営委員長、ノプティム先生が校長、ソリン先生が副校長に就任し、メカニック長のカエウトゥチさんに加え、先生1人とメカニック2人が、新たにスタッフ全員の投票で選ばれました。
右からノプティム先生、アムデューン先生、ルントップ先生、カエウトゥチ副委員長(メカニック長)、テンシター班長(メカニック)、ティルソポール班長(メカニック)3、子どもの教育への情熱を胸に 〜闘病の日々をおくるベテラン先生たち〜
この技術学校で20年近く教鞭をふるってきたベテランの先生、ノプティム先生とソリン先生が病に倒れ、闘病生活を送っています。「彼らを助けよう」と、技術学校のサポーターである日本の技術者の方たちが治療費の募金を集めてくださったことは、日本の新聞でも取り上げられました。
おかげさまで、二人の病状は最悪の事態を脱し、一進一退しつつ、ノプティム先生は徐々に職場に復帰、ソリン先生は、自宅療養中です。ソリン先生のお見舞いに行くと、病気の話はそこそこに、いつも技術学校の話になります。移転にあたってどんな準備が必要か、経営の改善策、今後の学校運営、労働職業訓練省への移管や政府との関係などについて構想を話してくれます。
「これで、また生きることができます。皆様からのご支援は忘れません。またがんばります。カンボジア人は教育を受けられれば貧困から脱出できます。ありがとうございます。」
まだ全快していないので、無理をして病状が悪化するのではないかと心配ですが、二人の先生の熱意は、誰にも止められないものなのです。
技術学校の概要
内戦で人材が失われたカンボジアで、1985年にカンボジア政府と合意し、自動車技術の訓練をプノンペンで始めました。1992〜93年の国連による難民帰還の際に自動車整備の実績を積み、2000年よりJVCから運営費の支援を受けず、カンボジア人の教師や技師ら約30名がプノンペン技術学校を運営し、付設の整備工場の収入で無料教育を続けています。現在、聴講生を含め、年間約120名が自動車整備・溶接の技術を、学んでいます。大学の新卒の就職率は1割と言われる中、同校の卒業前の就職内定率は7−8割、貧困家庭や地方の若者が技術を身につけ自活する機会を提供しています。JVCは、同校とその整備工場が、カンボジア人により運営され発展していくよう、運営能力の強化と貧困家庭や地方からの生徒への奨学金などを支援しています。
あなたのサポートがチャンスをつくる。
約500円で、地方からの貧困家庭の寮生1人の食費、1ヶ月分を支援できます。
約1100円で、貧困家庭の奨学生1人の奨学金、1ヶ月分を支援できます。
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口座番号: 00190−9−27495 加入者名: JVC東京事務所
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