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村人物語

夢を叶えたバズワン先生
ー 誰かが機会を与えてくれれば ー

2015年度アフガニスタン事業インターン 竹村 謙一
2016年1月13日 更新
バズワンさん

今回紹介するバズワンさんは、教師歴30年のベテラン先生です。ゴレーク村に生まれ、小さい頃から頭が良く、目上の人を尊敬し、記憶力も抜群でした。7才の時、学校の先生になりたいと父親に語ったところ、父親はその夢をかなえてあげると約束しました。父親はバズワンさんを学校に入れ、勉強も手伝ってくれました。一生懸命勉強したバズワンさん、成績はいつも一番でした。やがて学校を終えて念願の教師になりました。夢が実現してとてもうれしかったと言います。

バズワンさんには有名な話があります。彼は昔一人の娘と恋に落ちました。彼女の家は裕福でしたが、彼の家は貧しかったのです。彼女の親は二人の交際を認めませんでしたが、辛抱強く交渉を続けてついに二人は結婚しました。あるとき彼が遅く家に帰ると、奥さんは「お願いだから遅くならないで。私は乳飲み子のように帰りを待ち焦がれています」と伝えました。それ以来、彼は奥さんをよく手伝うようになり、やがて二人の息子を授かりました。しかし奥さんは重い病気にかかりました。「私が死んでも再婚しないで。あなたは私だけのものだから」と語ったそうです。奥さんが亡くなって彼はたいへん悲しみました。心の鏡が壊れてしまったようだと言います。それから35年、56才となった彼は独身のまま先生を続けています。

取材をしたザビウラさんといっしょに取材をしたザビウラさんといっしょに

今、バズワンさんは女子中学校で数学を教えています。地域のすべての子どもたちの夢をかなえてあげたいと願っています。学校の入り口はいつも生徒のために開けています。教育を通して国の役に立ちたい、平和な国になってほしいと彼は語りました。時間を無駄にせずに勉強を続け、誰かが機会を与えてくれれば、誰もが夢を実現できるのです。