インド出張つれづれ

9月の後半、アフガン事業担当スタッフの小野山と私は出張でインドのデリーに行ってきました。活動地のアフガニスタンへの入国は、治安が未だ安定していないということで今回もまた断念し、現地スタッフと落ち合うために第三国のインドで会議を行う運びとなったのでした。これまでJVCではアフガニスタンに入れない場合、お隣のパキスタンで会議をしてきたのですが、今回は諸事情からインドでの開催を決め、参加した4名の現地スタッフたちにとっても、私にとっても初のインド訪問となりました。その中の一人、若手スタッフのイサヌラ（22歳）は、生まれて初めて飛行機に乗ったそうです！一方で私は生まれて初めて、インド国内の移動で「リキシャー」（三輪タクシー）に乗りました。

リキシャーや車がひっきりなしに行き交うホテル近くの街角。つぎはぎに建てられている家が芸術的ですらある

電線がすさまじい

リキシャーは人や車両がひしめき合う中を強気でぐんぐん進んでいく

毎回のことですが、現在JVCでは、治安状況が厳しく現地アフガニスタンに日本人が駐在していないことから、年に数回直接の議論ができる出張の機会には本当にたくさんの議題が並びます。今回も、来年度の事業の予算立てから、組織体制の在り方についてなど、重要なテーマについて話し合いました。

会議中の様子

今回アフガニスタンからインドでの会議に参加したのは4人だけ。来られなかったスタッフも数多くいました。そのため、大事な場面では、今回はアフガニスタンに残ったスタッフともインターネットをつないで、パソコンで顔を見ながらの会議も行いました。

画面に映っているのは今回インド会議に参加できなかった現地スタッフ。皆で顔を覗き込んでの議論

さてインドに関連しての話題です。9月11日というのは、2001年にアメリカで同時多発攻撃があり、アフガニスタンにとっても非常に意味深い日です。
（アフガニスタン・アフター9.11の記事もご参照：　https://www.ngo-jvc.com/jp/projects/afghanistan-report/2013/09/20130910-after911.html）しかし今年の9月11日は、とりわけアフガニスタンにとって、良い意味で記念すべき日となりました！というのもこの日に、ネパールで南アジアサッカー選手権の決勝戦があり、なんとアフガニスタンが強豪インドを2-0で破り、史上初の国際タイトルに輝いたのです！！前回2011年の同じ大会の時に同じく決勝でインドに惜しくも敗れたので、今回の勝利は喜びもひとしおだったことでしょう。人口だけを見ても遥かにアフガニスタンを上回る大国・インドを破って優勝したことは、暗い話が多いアフガニスタンにとっては本当に快挙、喜ばしいニュースでした。国中が喜びに沸き、カルザイ大統領が代表選手団の帰国の際に自ら空港に出迎えて彼らを称えたそうです。アフガニスタンの人々が明るくなるようなそんなニュースばかりで、アフガンウォッチ※が埋まればいいのにと願ってやみません。

※アフガニスタンの情勢など、関連ニュースのリンクをまとめたページ
https://www.ngo-jvc.com/jp/projects/afghanistan-afghanwatch/

インド会議参加者の集合写真