\n"; ?> JVC - 気仙沼旅日記 - 東京事務所スタッフ日記

気仙沼旅日記

現役インターンが気仙沼から学んだ災害、国際協力、暮らしのあり方とは
2018年度HP更新インターン 石塚 花音
2018年10月 2日 更新
横山さんと。清水さんが撮影してくれました。横山さんと。清水さんが撮影してくれました。

こんにちは、インターンの石塚です。
JVC副代表の清水俊弘さんと南相馬事業担当の横山さんと気仙沼の見学へ行ってきました。それは10月13日に山梨県韮崎市穴山町で行われる「穴山町サンマ祭り」の報告会のための視察の為です。

「サンマ祭り」とは今年で6回目となるイベントで、時間の経過とともに震災への関心が薄れていく中、震災を忘れないように気仙沼のさんまを食べながら被災地の現状を知り、これからの暮らしについて考えようというものです。詳しくはこちらをご覧ください。

今回の視察を通してベテランNGO職員の二人から学んできたJVCの気仙沼支援について、またこれからの暮らしについて書きたいと思います。そして今年で7年がたつ東日本大震災を振り返り、これからの災害への向き合い方について考えたいと思います。

皆さんは気仙沼に限らず震災の被災地へ行ったことがありますか?

JVCのブログをご覧になっているかたは国際協力に関心がある方が多いかもしれません。 確かに、国際協力と聞くと日本国内よりも海外へ支援をしているイメージの方があるかもしれません。しかしそれは違います。

国内、海外問わず「困っている人がいたら国益関係なく何かする」、そんな思いを持った人が多いのがNGOだと私は思っています。さらに「問題の根本に関わる」という熱い人が多いのがJVCだなと感じています(笑)

「我々が何かしなければいけない」。皆さんもご存じのとおり、JVCもそのような危機感を感じたほど東日本大震災は大きな災害だったのでしょう。

防潮堤ですが、パレスチナの分離の壁みたいだねと清水さんと話しました。防潮堤ですが、パレスチナの分離の壁みたいだねと清水さんと話しました。

JVCの海外での緊急支援の経験を生かして震災当初、社会福祉協議会災害ボランティアセンターの立ち上げと運営の支援を行っていたそうです。後に市内の鹿折地区においてコミュニティづくりや住宅再建などに関わり2018年3月に気仙沼事業を終了となりました。(より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください)

そのような話を活動地を回りながら話してくれた清水さんと横山さん。
このたった3行で事実は述べられますが、その中にどれだけの苦労と思い出があったのでしょうか。やはり当事者の方から説明を受けるのと、ただ活動地を見ることだけでは全然印象が違いました。

自分たちの思いや記憶を絡めながら気仙沼市内の被害を説明してくださり、震災地の被害者数だけではない、その地の生きた人々の活動や問題として震災を知れました。ニュースではそのようなことはしれません。やはり現場へ行くということは大切なのだなと思いました。そしてメディアを通してのみしか震災を知らなかった自分と被災地との距離を感じました。

気仙沼市内の様子気仙沼市内の様子

事業が終わったことは、問題が終わったことを意味するのではありません。そしてJVCと現地の人との関わりも終わったわけではありません。
今回も地元の人は当時事業担当であった横山さんに「また遊びに来てね」という声かけや「これ、持って行って」というようにお土産までくれた人もいます。そして私にもいただきました。めかぶ、美味しかったです!

気仙沼で食べた夕食。海産物が新鮮で、美味しかったです。 そして安い。気仙沼で食べた夕食。海産物が新鮮で、美味しかったです。 そして安い。

JVCの支援のもと、気仙沼で住宅再建を成し遂げた住民の方が嬉しそうに「俺らがここをつくったんだ!」と話す姿から、自分の思いをもって人々が活動することをサポートする、そして人と人を繋げることをJVCは行っているのかなと思いました。 住民の方の住宅へのこだわりはすごく、日当たりや駐車場、緑地化など細部までこだわっています。気仙沼の住宅の様子を是非とも一度行き見ていただきたいと思います。私もこのような家に住みたいなと思いました。

メディアでは気仙沼や被災地の様子は断片的なものしか伝えられません。
しかし、その地では今も頑張っている人たち、または苦しんでいる人たちがいます。 その人たちに手を差し伸べ、寄り添うことは国内、国際と変わらないのだなと改めて思いました。

JVCが気仙沼事業をした意味を考えると私たちがこれから何をすべきか、そして何を見逃してきたのかがわかるような気がします。

災害に向き合うとは

気仙沼ツアーで私たち一行はリアスアーク美術館というところに行きました。 気仙沼で唯一東日本大震災の資料と展示を常時行っている博物館です。 ここは、写真や物品の展示だけでなく、学芸員の方が被災現場で実際に写真を撮り住民の方へ取材した生の声が展示してあります。

そして「東日本大震災をいかに表現するか、地域の為にどう活かしていくか」のテーマの下、今までの生活を考え直すきっかけとなるキーワードが展示とともにちりばめられていました。

写真とキャプションの両方が展示してあります。写真とキャプションの両方が展示してあります。

復興とは震災前元々あった暮らしを取り戻すことです。そのためには目先の利益や幸福を優先しては達成できません。自然は、科学や経済によって自然をコントロールする行為によって破壊されました。
災害は必ずまた起きます。
被災者は被災した記憶を忘れることはできませんが、被災者以外の方は覚えているでしょうか。また知らない人にはどう伝えていくでしょうか。
思い出し学ぶ機会がなければまた同じ失敗を繰り返してしまうのではないでしょうか。 震災を風化させず、活かしてほしい。そしてそれを伝えるのは人です。

キーワードを読み進めていくうちに、このようなことを感じました。

現場に行くこと

「気仙沼大島大橋」です。愛称は「鶴亀大橋」。「気仙沼大島大橋」です。愛称は「鶴亀大橋」。

私にとって今回の機会が初めてでした。中学1年生の時に震災を千葉で経験して以来、メディアで放送される被災地の取材や映像が私の情報の全てでした。

今回、実際に足を運び地元の人と話すことで自分がどれほど震災を「風化」させていたかを実感しました。7年間私は何を学んできたのだろう、、。

「国際協力に関心がある」ということで私は日本の問題を見過ごしてきたのかもしれません。国際協力に関心がある方にこのようなことを言うのは変かもしれませんが、もしこの記事を読んで日本について何も知らないなあと思ってくださった方がいれば、是非とも気仙沼をはじめとする被災地へ行ってほしいと思いました。もしかしたら国際協力について考えるヒントにもなるかもしれませんよ!!

震災に向き合う機会や時間がなかなかとれなかった方、行ってみたいけれど勇気があまり出なかった方、気仙沼には温かい人の繋がりと美味しい海産物、自然が沢山あります。

本マグロですよ!皆さん!!本マグロですよ!皆さん!!

私は気仙沼へ行った時に「陸前階上」という駅の近くのゲストハウスに泊まったのですが、そこは地元の人も出入りするアットホームなところでした。そこである留学生の方とであったのですが、その人は気仙沼での人の温かさにほれ込み現在気仙沼の学校で英語教師をしているそうです。

メディアを通してではしれないことが気仙沼にはあります。都会の生活に疲れた方は特に是非この機会に行ってみてください。(冬は寒いそうですが、、笑)

今回のメイン目的も忘れていないですよ!「穴山町サンマ祭り」が10月13日にあるのでそちらへ足を運び美味しいサンマを食べながらで気仙沼について知ることも一つの方法だと思います。私も行きますので、是非、皆さんお越しください!!

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