みなさん、こんにちは。今年度広報インターンのホームページを担当している田中春音です。1年間のインターンも残りわずかとなってきました。
今回で記事を書くのは、二回目になります。(前回の記事はこちら)実は、11月にパレスチナへ1週間行ってきました。今回、嬉しいことに、現在調整員としてパレスチナにいる並木さんや、元JVCイラクインターンだった渡辺さん、現地代表の金子さんにも案内して頂きました。
最近では中東の問題についてメディアで報じることも多々あるからでしょうか、私がパレスチナに行くと伝えると、周りの人たちに、大丈夫なの?!と心配されることもありました。確かに私はアラビア語を喋れないし、NGO職員や国連スタッフでもなく、ただの学生ですが、私自身はそんなに構えておらず、普通に海外旅行に行きたいと思うのと同じような気持ちでした。自分がつくったイメージや、ニュースなどメディアの情報で、判断するのではなく、自分で実際に行き、そこに生活をしている人々をみたいという思いがありました。色々と複雑な問題はありますが、別に特別な理由がなくたって行きたいと思えば行ける、そんなところ行けるの?ではなく、あぁパレスチナか、いいね~って思える魅力的な場所だなと思いました。もちろん、海外に行くので、少しの緊張はありましたが、それ以上に初めてのパレスチナに行くことをとても楽しみにしていました。
さて、冬になると寒いと聞くパレスチナですが、私が行っている間は、比較的暖かく、天気にはとても恵まれた1週間でした。JVCが関わっている事業現場や、観光、チャーミングなアラブのおじさんなど1週間の滞在でわかったことをお伝えしたいと思います。
男子学校の視察
まず紹介してもらったのはJVCの活動の一つである、青少年のレジリエンスと地域保健の事業現場でした。 (リンク)
みんなとても元気で自由に発言している雰囲気がとても印象に残りました。日本の学校ではあまり見られない光景です。この日の授業の内容は、糖尿病についての予防。子どもたちに糖尿病について伝えるのは、早すぎではないかと思いましたが、実はパレスチナでは若い人も糖尿病になりやすいそうです。中東の食文化自体、油ものが多く、甘いお菓子もたくさんある中、コカ・コーラやスプライトなどを飲む人が多いことも、原因かもしれません。
学校には保健委員会に所属する子どもたちがいて、彼らが、他の生徒たちに公衆衛生管理などの呼びかけ活動をしています。また、イスラエル軍が学校に来ることもあり、催涙弾を学校に投げてくるたびに生徒たちは石を投げて抵抗することがたびたびあるそう。日常的に暴力にさらされる中、生徒たちの間でも暴力がおきる時もあり、そういった時に保健委員が仲介に入るそうです。
パレスチナ刺繍の裏側
次は私がとっても楽しみにしていた刺繡事業の視察をさせていただきました。JVCの物販でも人気のあるパレスチナ刺繍。カラフルで、きれいな柄がたくさんあります。実際に愛用している方からお話しを聞くと、とても丈夫で、さらに使いやすいとおっしゃっていました。(JVCで刺繍グッズを買いたい方がこちら)
今回は実際に刺繍を縫ってくださっている方々に会えました。縫っているのは、難民キャンプで生活している女性たち。私たちは普段出来上がっているものしか目にしませんが、こうやって彼女たちが一つ一つ丁寧に作っている過程を知るだけで、刺繍品がもっとステキに見えます。ただ困っているから助けるのではなく、そこに生活している人が自立して生活できるように一緒に考えていくところがJVCらしいと思いました。
写真で見るパレスチナ観光
さすが聖地と言われるだけあって、たくさんの人々がエルサレムをに訪れていました。昔も今も聖地として変わらず、世界各地から人々が集まりここに祈りを捧げています。
私のようにただ観光に来ている人から、お祈りしに来ている人たち、目的は別々でも、多くの人たちを引き寄せる何かがここにはありました。
ここで、少しですが、写真で紹介したいと思います。
聖地エルサレム
ナブルス
ここはパレスチナ自治区の大きな街。旧市街では、エルサレムとはまた違った、ちょっと混沌としたところにアジアっぽさを感じました。
難民キャンプの子どもたち
パレスチナに行って思ったこと
日本より小さいパレスチナ。1週間あれば十分かなと思っていましたが、1週間じゃ全然たりない!と気づいた時にはもう帰国・・・1週間という短い期間でしたが、事業視察に行ったり、観光したり、アラブ料理を食べたり、色々な人に出会ったりと、とても充実した1週間でした。
今回パレスチナに行って何より印象的だったのが、人々の優しさです。日本にいると町中を歩いている人に対しては無関心で、困っている人がいても何も気づかないということもあります。日本では知らない誰かに助けてもらうのは、相手に迷惑をかけてしまうし、話しかけづらいと思う人も中にはいると思います。私も日本では、町中を歩いている人に話しかけるのには少し抵抗があります。
だけど、海外でwifiを持ち歩いているわけではないし、わからなかったら人に聞くしかない!と思ってたくさんの人に聞き訪ねながら、観光しました。中には「言ってることが違うじゃないか」と思うこともありましたが、ただ道を聞いただけなのに、目的地まで案内まで一緒について来てくれたり、送り迎えをしてくれて、さらに観光スポットに案内してくれたりする人もいました。他人の私になんでこんなに優しいのか、とても驚きましたが、日本で生活していると気づかないやさしさになんだか暖かさを感じました。彼らにとっては当たり前のことかもしれませんが、私にとっては身にしみる優しさでした。日本にもこの優しさを持ち帰って行動したいです。
最後に、パレスチナに行くにあたり、並木さんを始めとして、金子さん、渡辺さん、本当にたくさんの人にお世話になりました。ありがとうございます。
この活動への寄付を受け付けています!
今、日本全国で約2,000人の方がマンスリー募金でご協力くださっています。月500円からの支援に、ぜひご参加ください。
郵便局に備え付けの振込用紙をご利用ください。
口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所
※振込用紙の通信欄に、支援したい活動名や国名をお書きください(「カンボジアの支援」など)。
※手数料のご負担をお願いしております。
JVCは認定NPO法人です。ご寄付により控除を受けられます(1万円の募金で3,200円が還付されます)。所得税控除に加え、東京・神奈川の方は住民税の控除も。詳しくはこちらをご覧ください。
遺産/遺贈寄付も受け付けています。詳しくはこちらのページをご覧ください。