市内最大規模となる鹿折地区の災害公営住宅市内最大規模となる鹿折地区の災害公営住宅

2016年7月より入居が始まった鹿折地区の災害公営住宅では、現在、全8棟の入居が概ね完了し、200世帯以上が新たな生活を送っています。入居開始後、JVCは住民間の交流を図るべく、顔合わせ交流会を数回行ってきました。しかしながら、入居から数ヶ月が経過した現在でも、住民からは「同じ棟でもまだ会ったことのない人がいる。普段廊下で誰かとすれ違うことも殆どないからね」といった声が聞かれ、住民間の繋がりの希薄さが依然として感じられます。

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2016年7月末、鹿折地区の市街地に建設された災害公営住宅の入居が始まりました。仮設住宅などで「仮の暮らし」を数年間続けてきた住民にとって、災害公営住宅への入居は待ちに待った新たな生活のスタートとなります。一方で、既に入居した住民からは、「団地内の人と普段顔を合わせることが少ない」、「隣の部屋に誰が住んでいるのか分からない」などの声が聞かれています。市内最大規模となる鹿折地区災害公営住宅では、市内全域から入居者を募ったため、互いに面識のない人々が集住することとなります。新たな人間関係の中、安心して楽しく暮らせる環境を作っていくためには、先ず住民同士がお互いのことを知る必要があります。

入居が始まった鹿折地区の災害公営住宅入居が始まった鹿折地区の災害公営住宅

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鹿折地区の市街地では、市内最大規模となるマンションタイプの災害公営住宅の建設が進められており、2016年7月以降、順次完成する予定となっています。同災害公営住宅では市内全域から入居者を募ったため、面識のない人々が集住することとなります。新たな人間関係の中で安心して楽しい生活を送るためには、入居者同士が日常的に交流を持ち、互いに助け合える環境を作っていく必要があります。

現在建設中の鹿折地区災害公営住宅(2016年5月6日現在)現在建設中の鹿折地区災害公営住宅(2016年5月6日現在)

鹿折地区災害公営住宅での新たなコミュニティの形成に向けて、JVCは2016年1月より、同災害公営住宅の入居予定者を対象に「出張!鹿折情報サロン」を開始しました。このイベントでは、地元支援団体と連携し、鹿折地区災害公営住宅やその周辺のまちづくりに関する情報を提供するとともに、参加者同士で入居後のコミュニティ形成などについての意見交換を行っています。鹿折地区災害公営住宅の入居予定者は現在市内各地区に点在していることから、当イベントは市内の様々な場所で毎月1~2回実施しています。イベントの開催前には、行政の協力を得て入居予定者へチラシを送付するほか、地元支援団体の協力の下、各地区で暮らしている入居予定者を訪問し参加を呼びかけています。

災害公営住宅やまちづくりに関する情報提供の様子災害公営住宅やまちづくりに関する情報提供の様子

各回のイベントでは、鹿折地区災害公営住宅の入居予定者が多数参加しており、入居後のコミュニティ形成に向けた様々な意見が交わされています。参加者からは「家に閉じこもりがちな住民に対しては自治会が中心となり声掛けを行った方が良い」、「世帯数が多いのでまとめるのが大変。フロアーごとに班長などのお世話役が必要」といった、見守りや自治会のあり方などに関する意見が多く聞かれています。

和気あいあいとした雰囲気の中で行われた意見交換の様子(2月18日開催のイベント)和気あいあいとした雰囲気の中で行われた意見交換の様子(2月18日開催のイベント)
入居後のコミュニティなどについて熱心に話し合う参加者(4月24日開催のイベント)入居後のコミュニティなどについて熱心に話し合う参加者(4月24日開催のイベント)

「出張!鹿折情報サロン」は2016年5月まで実施し、その後は、イベントを通じて取りまとめた意見を入居後の住民間の交流や見守り、自治会づくりにつなげていく予定です。鹿折地区災害公営住宅で暮らす人々が新たなご近所付き合いの中で活き活きと過ごしていけるよう、JVCは引き続きコミュニティ形成に向けた活動に取り組んでいきます。

※本活動は、「東日本大震災現地NPO応援基金『しんきんの絆』復興応援プロジェクト」の助成を受けて実施しています。

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