2016年7月末、鹿折地区の市街地に建設された災害公営住宅の入居が始まりました。仮設住宅などで「仮の暮らし」を数年間続けてきた住民にとって、災害公営住宅への入居は待ちに待った新たな生活のスタートとなります。一方で、既に入居した住民からは、「団地内の人と普段顔を合わせることが少ない」、「隣の部屋に誰が住んでいるのか分からない」などの声が聞かれています。市内最大規模となる鹿折地区災害公営住宅では、市内全域から入居者を募ったため、互いに面識のない人々が集住することとなります。新たな人間関係の中、安心して楽しく暮らせる環境を作っていくためには、先ず住民同士がお互いのことを知る必要があります。
入居した住民同士の交流を図るため、JVCは行政や地元支援団体と連携し、9月と10月に顔合わせ交流会を実施しました。9月10日に行った交流会では、参加者同士の自己紹介を中心に行いました。参加者の中には隣人と初めて顔を合わす住民もおり、「今日初めて会ったね。これからよろしくね」と笑顔で挨拶を交わす様子がみられました。
10月21日に行った2回目の交流会では、棟ごとにグループを分け、隣近所の住民同士の交流を図りました。各グループの参加者からは「趣味の麻雀を皆と一緒にやりたい」、「全員が入居したら集会場でお祝い会をしたいね」といった声が聞かれ、今後の住民間の交流に関する話題などで盛り上がっていました。
12月以降については、引き続き顔合わせ交流会を実施するとともに、団地内の自治会の立ち上げをサポートしていく予定です。新たな人間関係の中、災害公営住宅で暮らす住民同士が支え合いながら暮らしていけるよう、JVCは今後も災害公営住宅のコミュニティ形成に向けた取り組みを進めていきます。