浦島地区振興会は、昨年より、旧浦島小学校の施設利用及びまちづくりに関する話し合いを進めています。旧浦島小学校施設の活用方法の検討に関しては、地区住民を交えた話し合いを行うと同時に、旧浦島小学校施設を管理する気仙沼市との意見交換や協議を行うことも重要となります。
1月17日、浦島地区振興会は、旧浦島小学校の施設利用に関する要望書を気仙沼市長宛てに提出しました。要望書は、(1)気仙沼市が旧浦島小学校施設を物品や書類の保管場所として利用する場合は、一時的な保管に留めてもらいたい(現在、気仙沼市は、同施設の一部を物品や書類の保管場所として利用しています)、(2)当面の間、旧浦島小学校施設の維持管理費を気仙沼市に負担してもらいたい、(3)旧浦島小学校施設の活用方法の検討について、時間の猶予を認めてもらいたい、以上の3項目からなります。
要望書の提出の際には、要望書の内容に関する話し合いが持たれた他、大島架橋の完成や三陸沿岸道路の開通により、交通の要衝として人の往来が活発になることが予想される浦島地区の展望についても意見交換がなされました。
1月25日には、廃校施設利用の事例を視察するため、岩手県一関市にある旧達古袋(たっこたい)小学校を訪問しました。昨年度、閉校した旧達古袋小学校の活用方法については、現在、住民、市当局、外部の研究者などが話し合いを行っています。達古袋地区の住民の方からは、「この小学校は、昔から地域におけるコミュニティの拠点であった。想い入れが強い」、「住民の中にも様々な声があって、意見をまとめるのが難しい」といった話がありました。浦島地区振興会の方々は、達古袋地区の住民の方の話に熱心に耳を傾け、「(廃校施設の活用方法の検討という)同じ課題に直面している人たちと意見交換ができて、とても刺激になった」と話していました。
浦島地区振興会は、3月に地区住民を交えて、旧浦島小学校の施設利用及びまちづくりに関する話し合いを行う予定です。JVCは、適宜、事例の視察や他の事例に関する勉強会を実施するなどして、こうした取り組みがより充実したものになるよう、浦島地区振興会に対するサポートを継続していきます。