4月にラオスでもお会いした農民作家山下惣一さんの「身土不二の探求」を読む。人間の身体は土とは切り離せない、という考え方に基づいて、人間の食のあり方を考えた書である。もう少し分かり易いようによく聞くキーワードを用いるならば、「地産地消」はこの身土不二と共通する、あるいはそこに含有される概念ということになるだろうか。
個人的に特に面白かったのが牛乳に関するくだり。関心のある人はご自分で読んでいただきたいのだが、日本人に牛乳を飲むとお腹にくるという人が比較的多いことにはそれ相応の原因があり、その原因にもそれ相応の歴史的地理風土的理由があるのだ。実は先日母親が「ラオスには乳製品がないんだって?」と心配していたので、「ご心配かたじけないが、拙者日本男児にて牛乳は飲まずとも立派にご奉公できるものかと」と答えたばかりだったのだ。ラオスには牛はたくさんいるが、乳牛ではなく、実際牛乳は飲まない。山下さんの本から得た知識に基づいて判断すると、カルシウムは豊富な太陽光線に育まれた緑黄色野菜や、川魚から摂取すればいいということなのだろう。無理に「これが健康食です。先進国の人はみな飲んでいます」と牛乳を飲ませたら、お腹を壊す人もいるかもしれない。これは我々の活動全般にも置き換えられることかもしれない。
しかし私のように外国に住む場合、その国の土にこだわるべきなのか、それとも日本の食べ物にこだわるべきなのか、それはどっちなのでしょう。
