ロンラン村のグルーピングや森林管理は村人にとって「利」があるからこそ、現在まで続いている。外国のNGOがプロジェクトを行う場合、(それぞれのNGOにはポリシーがあるので)必ずNGOの導きたい方向、即ち、NGOの「利」というものが存在するのだが、多くの場合、活動に存在するのはNGOにとっての「利」が強い。村人の「利」があったとしても、それが小さかったり、また「利」を得るまでに時間がかかったりすることが多い。例えば、ロンラン村の家庭菜園は、村人が15世帯程度のグループを結成し、それぞれの野菜の値段を話し合いで決めている。奥地の村の場合、村まで野菜を買いつけにやってくる商人に買い叩かれることが多い。村の中の一人でも安い値で売ってしまうと、もうそれ以上の値段では買ってはもらえず、村人の取り分は非常に少ない。一人では力の強い商人に対抗するのは難しいが、グループで規則を持って決めた値段で商人に抵抗すれば、買い叩かれることもほとんどないという。一人ではなく、グループで、みんなで助け合い、協力することの力の大きさを村人が認識するという意味でも、このロンラン村の家庭菜園は役立っている。