農業の活動
中間評価
上旬に行われた中間評価会議に向けて7月下旬からモニタリング/情報収集を行ってきたが、様々な成果並びに課題が見えてきた。例えば掘削した14基の井戸については、そのすべてで家畜避けフェンスが立てられ、基金と規則が設置されて将来の修理費用の徴収が行われており、また基金のほとんどが全メンバーからお金を集めている。しかし1村だけ徴収が進んでいない村があり、調べると過去に同じようなケースで問題があり、一部不安を感じている村人がいるらしいことがわかった。また、95%の徴収率の村では、村人が特に状況の厳しい数家族に対して、「あそこからは徴収しなくてよい」と決めたということで、実質100%であることがわかったりもした。
米銀行の貸し出し状況では、非常に高い利用率となっているが、借りない家族の中には「足りているから」にならんで、通常の借米よりも低利の米銀行であっても、「返却できないのが怖い」と借りない家族もいることがわかった。これらの情報は、今後の活動全般にもそうだが、特に最貧困層に絞った活動を行う際にも役に立つだろう。
米銀行委員会と状況を話し合うSRI、米銀行、養魚フォローアップ
SRIでは、やっと雨が降り始め、村によっては稲の分桔数が30に迫るなど、田植えしたてのころの心もとない状態から少しずつ上向いてきた。米銀行も5村全てで貸し出し終了。帳簿と在庫のチェックを行ったが、帳簿と米倉の米が100キロも200キロも合わないなどの大きなトラブルは起きていない。養魚についても引き続き各村のモデル農家を訪問し、生育状況をチェックしつつ、状況に応じて技術指導を行った。
森林の活動
中間評価
今月は中間評価があったため多忙となった。対象村を廻り、我々の活動により村人への聞き取り調査などから、村人の土地森林に関する権利や、法律、あるいは自然資源管理の大切さについての理解が深まったかどうかを確認した。村のみなで管理使用する共有地という概念は先祖代々理解しているという村人が多かったが、その概念を用いて土地を取得したい人々と交渉すること、あるいは取得された場合に補償を要求できるといった権利については我々の活動から認識した面が大きいようだった。また、土地森林の譲渡などに関する意思決定は、村長など一部の人でなく、村全体の合意が必要、といったことについても、強く認識している村人が多かった。
これらの知識は、カレンダーを用いた法律研修などからも得ているが、特に人形劇と劇の印象が非常に強いことが確認された。ある村では、女性たちがタケノコを採りに森に入る際、劇のこと、そして村人と相談の上で土地を譲るまいと力強く決断する劇中の村長のことが、繰り返し話題に上ったと話してくれた。
また、魚の保護区についても、成功裡に運営され、魚が増えていることが確認された。
県ならびに郡の行政官を前に、中間評価の報告をするペッタワン(左)。地域での法律教育(CLE)
これまでの2ヶ月の間、森林チームは、活動対象村での「地域の法律教育」プログラムを実施すべく準備をしてきた。
現在、我々は村落地域に法律上の権利を知ってもらうための努力をしてきており、そのひとつとして、「CLEプログラム」と接触した。「CLEプログラム」は、土地と森に関する法律上の権利を村人たちに教えており、ラオス国立大学内に設置されている。土地に付随する権利は、ラオスにおいてたいへん慎重に扱うべき問題であり、土地と森に関する法律上の権利を村人たちに教えるということは、JVCにとっても難しい課題である。しかしながら、「CLEプログラム」はラオス国立大学の権限の下にあるため、県レベルに来て村人へ彼らが持つ権利について教えることが可能である。法学部の教員と3人の学生たちは、村人たちに彼らのもつ土地と森林に関する法律上の権利を直接教えた。我々は、データの収集と村人を対象とした権利トレーニングに参加するため、ほぼ2週間をかけて、15の活動対象村のうち12村を巡った。8月の終わりには、残すは2村のみとなり、このチームはすべてを終えるために、いまだに村に入って活動を続けている。
村人に土地に付随する権利を指導する「CLEプログラム」のメンバーサラヴァン県で開催された「南部ネットワーク」会議への参加
8月25日から27日の期間でスラヴァン県にあるNGOの事務所内で開催された「南部ネットワーク会議」に、ペッタワンが参加した。
「南部ネットワーク」とは、南ラオスで土地と森林の問題を扱うNGOによって結成された新しいネットワーク組織である。ペッタワンは、JVCの森林プロジェクトについて、この会議で発表をした。その結果、参加したすべてのNGOが多くの学びを共有できた。このネットワークの次回会議は、11月にチャンパサックで開催される見込みである。この会議は、JVCとGAPEが共同で主催することとなる。