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非暴力ワークショップ開催!

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2019年3月 7日 更新

JVCイラク事業のパートナー団体INSAN(インサン)の代表、アリーさんが昨年来日した時、私たちは2つの非暴力ワークショップをはじめ多くのイベントを開催しました。非暴力ワークショップはINSANスタッフが来日した時の恒例行事になっています。ワークショップはJVCイラクチームの学びの場ですが、一般の方々にも日常無意識のうちに様々な形で暴力が起こりうることを理解してもらっています。そして暴力を避けるためにはどうすればよいかを学びます。

私たちは誰もが、互いに助け合い、暴力を排し、他人を受け入れることが大切だと信じています。しかし、そう思っているにも関わらず、身体の無意識の反応は必ずしもその思いとは合致しません。非暴力トレーニングは、身体が自分の価値観に沿って動くようになることを手助けします。トレーニングを受けることで、日常生活の場でも、紛争地域においても、欲求の違いによって起きる争いとその結果としての混乱や暴力を、建設的な発展のためのエネルギーに変えることができます。

2018年、私たちは新潟市でワークショップを開催しました。開催にあたっては、新潟平和運動センターと新潟ボランティアセンター(NVC)の協力をいただき、新潟平和研究運動の佐々木寛教授に進行役をお願いしました。ワークショップには毎年お会いする顔なじみの熱心なボランティアのみなさんに加えて、はるばる燕市から新たに2名の女性が参加してくれました。

ワークショップで一番盛り上がったのは、新潟平和運動センターの横山さんが紹介したゴム飛びでした。アリーさんと私が「イラクやシリアの女の子たちも同じ遊びをしますよ」とお伝えすると、横山さんは「日本でもゴム飛びは男の子より女の子に人気があります」と説明してくれました。横山さんがゴム飛びを紹介したのは、この遊びが勝ち負けを競うためのものではなく、共通の目標を達成するために協力し合うためだからだそうです。

新潟のワークショップは、イラクで行われているピースヤードの活動でも使えるトレーニング方法を編み出すことをめざしています。ピースヤードでは、子どもたちが共に協力して活動することを奨励しています。

東京の天光院でも「対話の本質」というワークショップを開催しました。テーマは、非暴力トレーニングから学ぶコミュニケーションです。題名が示す通りこれはコミュニケーションについてのワークショップですが、言葉を使わずに意思を伝達し合うことを学びます。

言葉を使わないでコミュニケーションが取れることはとても大事です。イラクのように、同じ土地にクルド語、アラビア語など、様々な言葉を話す人々がいるような場所では特に重要です。違う言語を話す人々とコミュニケーションを取ることは、外国人がふえている現在の日本でも欠かせないものですね。もちろん国際協力にとっても重要です。

ワークショップの参加者は主に日本人でしたが、アリーさんや私のような外国人の参加者もいました。ワークショップは英語と日本語を使って行われ、数少ない参加者にもかかわらずとても盛り上がりました。アリーさんと元イラク事業担当の池田未樹さんが進行役を務め、イラクの子どもたちがピースヤードで行っている活動( 言語の壁がある中でどうやってコミュニケーションを取るか)に焦点を当てたワークショップを行いました。参加者の皆様からはとてもよい評価をいただきました。セッション終了後、JVC代表の今井をはじめ、皆さんのおもしろおかしい写真をたくさんいただきました。

非暴力ワークショップはJVCイラク事業の活動の基礎であり、日本の人々とINSANスタッフとをつなぐ大切な機会です。スキルや情報を提供し、楽しい時間を共有することで、多くのサポートをして下さる日本の方々へ私たちなりの恩返しをすることでもあるのです。

和訳:三木優季実、後藤美紀、竹村謙一(英語ボランティアチーム)