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ニュースの裏側の悲劇

アフガニスタン事業担当 加藤 真希
2016年2月 4日 更新

1月13日、JVCアフガニスタンの現地スタッフの息子(6ヶ月)が亡くなりました。

私はその日、東京事務所からいつものようにそのスタッフとスカイプを使って活動の進捗確認をしていました。途中で彼の携帯電話が鳴り、家族から子どもの様子が急変したという連絡を受けた彼は、急いで家に帰るためその場でスカイプを切りました。

1/13の市内での自爆攻撃1/13の市内での自爆攻撃

同じ日、JVCの事務所があるジャララバード市内で自爆攻撃があり、仕掛けた側と応戦したアフガン治安機構双方に死者が出る惨事となりました。学校もあるエリアだったため、子どもたち含め大勢が避難しました。

彼は妻に、自分の帰りを待たずにすぐに病院に行くように伝え、自身も急いで向かいましたが、この自爆攻撃のため市内は非常事態となり、至る場所で道路封鎖がなされたために渋滞に巻き込まれてしまいました。

その間、彼の家族は赤ちゃんを近くのクリニックに連れていきましたが、必死で頼んでもどういうことか患者を受け入れてもらえず、やむを得ず公立病院に向かい、そこでも叫ぶように助けを訴えましたが、この混乱の中で医者が全員避難しており不在だったため、診てもらうことが出来ませんでした。彼の息子はまもなく息を引き取りました。最期に間に合ったのかどうかは、私は聞くことが出来ませんでした。

私の大切な同僚の、何よりも大切な命が失われました。世界の何処かで起こる攻撃のニュースの裏側で、治安の悪化がまさかこのような形でも人々の生活を苦しめている現実があることを知らされ、無念でなりません。小さな命のご冥福を祈ります。