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2012年11月 2日

アフガン出張レポート 【8】 終わりに...の巻

アフガニスタン事業担当 加藤 真希
2012年11月 2日 更新

2週間程度のアフガン出張を終え、連載させていただいていた日記も今回が最終回です。初めてのアフガニスタン訪問は、短い滞在であり、かつ自由に行動できなかったために見られるものはとても限られていました。それでも、何度も何度も会議を重ねながら思いを伝え合い、決定事項に至ったり、新たな課題が見つかったり...。毎日フル活動でした。

出張中の驚きの連続の中でも一番印象深かったのが、アフガン女性のイメージがかなり変化したことです。行く前までは、人権が抑圧され、ブルカで顔を隠し、声なき女性たち...のような暗いイメージを持っていたところがありました。しかし今回の滞在中に、アフガン女性の意外な一面を見ることができました。

例えば、私が最初に言葉を交わしたJVCの女性スタッフ、バスミナさん。事務所に着いた瞬間から、明るく私にも話しに来てくれました。私が現地語を理解できないので会話にはならないのに、めげずに話しかけてきてくれ、何やら色々質問してきました。

バスミナさんがやたら私の顔をさして何か言いたげなので、何か付いているのかずっと気になっていたのですが、滞在の最終日になって(←遅い)たまたま通訳を介して、「顔に塗る日本製のクリームがほしい」と言っていたことが判明しました!やっぱりアフガニスタンの女性だって、美容に関心が高いようです。外に出るときにはブルカを被っているものの、アフガニスタンには魅惑的な美しい顔立ちの女性が多いように思います。

バスミナさんは、特別積極的でフレンドリーなのかなと思いきや、それもどうやら違うようでした。スタッフのお家に招待されたときに出会った家族の女性たちも、かなり好奇心旺盛で、おしゃべりな人が多かったです。必ずと言ってきかれるのが、「結婚しているの?」「子どもは何人いるの?」「え、結婚してないの、なぜ?」といった質問です。本当に、現地の言葉ができればどれほど楽しかったでしょう!

母親教室に参加している村の女性たち。衣装も華やかです。母親教室に参加している村の女性たち。衣装も華やかです。

とはいえ、やはり男性がいる場では女性たちの振る舞いは変わるし、基本的に写真撮影もできません。前述のように、外を歩く場合はブルカで姿を覆います。また男性スタッフは、JVCの実施している母親教室(写真)に入ることもできません。思った以上に、この国における男女の役割が分かれていることを実感しました。

今後、私もアフガニスタンの女性ともっともっと交流し、彼女たちの考えていることを理解し、そしておしゃべりが楽しめるようになりたい、という大きな目標ができました。

ジャララバードからイスラマバードに向かう、帰りの飛行機。アフガニスタンの大地を上空から眺め見ますジャララバードからイスラマバードに向かう、帰りの飛行機。アフガニスタンの大地を上空から眺め見ます

JVCアフガンは今現地に日本人駐在がいないため、こうした出張の機会を最大限に活用して、日本とアフガニスタンの物理的距離を越える信頼関係を作っていくことがカギになります。東京にいて毎日メールや電話などで業務のやり取りをしている現地のスタッフに実際に出会えたことは、私たちのチームワーク構築のためには欠かせない基盤となりました。

今後アフガンスタッフの顔と雰囲気を思い浮かべながらやりとりできることは、これまでとの大きな違いです。ようやく、本当の意味で、アフガニスタン事業担当としてスタートできたような気持ちです。