本日(滞在5日目)は現地スタッフ・サビルラさんのお宅に招待されました。私は知らなかったのですが、実はアフガニスタンにも、≪おもてなしの文化≫というものがあり、お客さんはとても丁重に歓迎されるようです。お茶の文化や、室内で靴をぬいだり床に座ったり、アフガニスタンと日本は意外に似ているところもあるんですね。
さて、アフガン人の家庭にお呼ばれされるのは、私にとって初めての経験です。アフガニスタンの文化では、女性客は家の奥まで入って家族の女性や子供たちに会えるのですが、男性客はゲストルームに通されるため、男女は別々におもてなしを受けます。男性たちがどのような会を繰り広げているのか若干気になりながら、私は、西さんと由子さんとともに、家の中に通してもらいました。
兄弟・親戚が一緒に住んでいるのでサビルラさんのお家は大邸宅!庭も広くて、部屋の中の装飾も豪華で、立派なカーテンやじゅうたんがありました。真ん中に敷いてあるカーペットを囲うように、少し厚めの、クッションのような、座布団のようなものがあり、そこに座ります。
すると、サビルラさんのお母さんや姉妹さんたち、お子さんたちや姪っ子、甥っ子さんたちが何人も迎えてくれました。お料理の準備をしてくれている間は、高校を卒業したという一人の姪っ子さん(20歳)が、英語で私たちの話し相手になってくれました。
まだまだ女性が高等教育を受け仕事を持つことが普通ではない環境にいながら、これからもっともっと勉強して、アフガニスタンの国づくりをしたいという彼女の言葉が、力強く印象に残りました。
お客様をもてなすホスピタリティは、アフガニスタンでもとても豊かです。まず、ゲストに水差しとタオルを持ってきてくれ、それで手を洗います。サビルラさんのかわいい娘さん(9歳)が、お行儀よく、私たち一人一人に手洗いを勧めてくれました。
そして写真のように、次から次へとお皿が運ばれ、一通り並ぶと、「さぁどうぞ」と勧められます。女性たちの部屋では、ゲストだけが先に食事を頂き、ホストとなる家族の方たちはそれを見守り、待っています。(男性たちは皆一緒に食べるようです。)
さっきまで私たちと一緒に遊んでいた子どもたちも、食事が運ばれてくると奥の部屋に行ってしまい、私達が食べ終わるのを待っているようです。そして話し相手になってくれている姪っ子さんは、私たちが夢中で(笑)食べている間も、料理の説明をしてくれたり取り皿を持ってきてくれたりと、常に私たちのことを気にかけてくれています。とても手の込んだ、しかも美しく盛り付けられた食事に感動しながら、たくさん頂きました。
まだまだボキャブラリーが乏しくて、「おいしいです」や「ありがとう」などの単語でしか感謝を示せないのがとても歯がゆい思いでしたが、サビルラさんは「私たちはゲストがおなかいっぱい食べて満足してくれることに喜びを感じるんです」と言ってくれました。男性陣の宴も、大いに盛り上がったようです。
《おまけ》
お腹も心も大満足で事務所に帰ってきた私たちに、ガードさんたちが嬉しそうに、ゆでたてのトウモロコシを差し入れにと持ってきてくれました...! いかにもおいしそうな甘~いにおいとゆでたての蒸気。大変ありがたいけれど、さすがに今はもう入らない...。今日の夕食時に頂くことにしましょう。とうもろこしの香りに包まれて、ゆっくり午後を過ごします。