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女性診察室の内緒話

看護師 上住 純子
2002年7月 5日 更新

アショックモハメッド村で

診察室のために部屋を借りていた家のアフガングルさん(30)は、私達に自分の身の上を話し始めた。彼女は元々、ダライヌールというアフガニスタン北部の出身である。彼女がまだ結婚する前に、母親は現地で起こっていた内戦に巻き込まれ殺されている。彼女の父親は、現在もダライヌ―ルに住んでいる。兄弟は、カブールに住んでいる。19歳の時に現在の夫の所に嫁いだ。

そして、現在4人の女の子をもうけた。今日診察に来たのは、妊娠を疑ってチェックしにきたのであるが、彼女は現在妊娠3ヶ月と診断された。しかし彼女はこう言った。「次が男の子じゃないと、夫が他の女性と結婚するって言ってるの」そして彼女は、とても悲しそうな顔をしてこう言った。

「お母さんや親戚に色々相談したいけれど、お母さんはもう死んでしまっているし、兄弟も父親も皆遠いところにいて、私は一人ぼっちで、誰にも相談できない…」

ベース―ド村で

診察室にやって来たビビザヒッドさん(25)は、なかなか診察が終わっても出ていこうとしなかった。妊娠3ヶ月と診断された彼女は、私達に「夫が家から出ていけって言うの」と話し始めた。腕には、1歳になる女の子を抱っこし、傍らには5歳になる男の子が遊んでいる。彼女の夫には、2人の妻がいる。事情を聞くと家に部屋は1つしかないのであるが、別の妻とその子供4人、そして彼女と彼女の子供3人、そして夫の10人が住んでいるという!

スタッフもその話しを聞いて、「かわいそうに…・アフガニスタンの男の悪い文化だ!!」と怒っていた。
「妻は、1人でいいのに、どうして2人3人と結婚するのかしら。」「ムジャヒディンなんて5人も6人も結婚しているのがいるわ。許せない!!」

何の理由で、出ていけと夫が言うのか分からないが、彼女はその後も1時間ほど話しつづけていた。診察中のこういう風景は、そこでは解決できない切ない話である。しかし、相談する相手がいない人も、悩んでいる人も他の女性相手に話しができる場があるということは、心強いのではないだろうか。

診療と言っても、よろず悩み相談所のようになる事もあり、それはそれで女性の意見交換の場所というカンジである。その証拠に、話し終えた後の彼女達は、悩みは解決していなくてもスッキリした表情で帰っていく。

OMARの女性医師マリジアは、診察でアフガニスタンの女性達は体のあちこちが痛い、頭痛がするなど訴えるが、夫を戦争で亡くしたり、子供を亡くしたり、またこの2人のように家庭内の悩みにより、精神的に異常をきたした結果訴えが多くなるのだと言っている。

これからアフガニスタンの復興が進んで、時間はかかっても、彼女達の状況がよくなる事を望んでやまない。