【no.291 特集-1】 生き残った私たち 2
前号に引き続き、東日本大震災関連の取り組みを取り上げる。今回は原発事故が起きた福島県内での活動だ。そこで今も暮らしている人たちは何を思っているのか、また放射能の問題があるにもかかわらずJVCはどうして取り組むのか。どのように振るまうのか「正解はない」なかで、JVCが何を指針としているのかを読み取っていただきたい。(編集部)
- 福島にどう関わるか、関われるか (代表理事 谷山 博史)
- 「こちら、みなみそうまさいがいFMです」 (震災支援担当(南相馬市駐在) 楢崎 知行)
- 「風評被害」に負けない社会を (農業ジャーナリスト 西沢 江美子)
活動概要:
福島県南相馬市の臨時災害FM放送局の運営支援
南相馬市の概況
原発事故の影響により、南相馬市は南側の小高区全域が立ち入り禁止の「警戒区域」、中部の原町区が「緊急時避難準備区域(9月末に解除)」、同区西側が順次避難の「計画的避難区域」に指定されている。
活動の目的
南相馬市でのラジオの配布、及び放送の運営支援。FM放送の運営体制構築を目指し、市と市民の円滑な情報伝達を可能とする。
活動の経過
4月14日 | 災害FM 放送がスタート。 |
5月上旬 | 南相馬市の要請でラジオ1,300台を市に提供。 |
5月中旬 | 放送局の運営支援のために楢崎が現地に赴任。 番組作りのサポートを開始する。 |
6月下旬 | 県外に避難している方々がラジオを聴けるように 群馬県東吾妻市で避難する南相馬市民が 放送を聞けるように機材を設置。 |
9月11日 | 震災から半年の特別番組を制作、放送する。 |
被害
死者/行方不明者 663人(9月1日時点)
避難者数 約3万人(人口約7万人)(9月1日時点)