JVCは、南相馬市鹿島区の仮設住宅7か所でサロン運営の手伝いをしています。その中で、それぞれの仮設住宅の自治会長さんとの協力は欠かせません。今日、その自治会長さんのうちのお一人、千倉仮設住宅の自治会長である泉 勝明さんに、ご自身の自治会長のお仕事や他の仮設住宅の自治会長さんとのネットワークについてお話しを伺いました(2012年10月30日)。
谷山:こんど11月3,4日と文化祭を千倉仮設住宅の集会所で開くそうですね。
泉さん:ここの仮設にいる人たちが折り紙でも編み物でもなんでもいいから、ふだん趣味でやっているものを展示してみなさんに見てもらおうと思って企画したんです。私も書道をやっているので(最近、師範の資格を取得)作品を展示しますし、家内も茶道をやっているので集会所の外でテントを張ってお茶を振舞います。でも、一番の楽しみは、4日の最後の打ち上げかなあ。男の人は、それを一番楽しみにしているようですから。
谷山:楽しみですね。最近サロンを開設した友伸グラウンドの集会所に行った時、壁に文化祭の案内が貼ってあったんですが、全部の仮設に案内を配ったんですか。
泉さん:いやあ、全部でなくて関心をもってくれそうなところに配りました。あと、この仮設住宅のまわりの地元の自治会にも配りました。やっぱり地元を大事にしなくちゃね。
谷山:そういえば、前も新年会に地元の(仮設住宅のまわりの)自治会の人たちを招待して一緒にお酒を酌み交わしたと聞きました。
泉さん:そう。それと、仮設のまわりの道の草刈りやお掃除もしました。この仮設はペットを飼っている人がいるでしょう。だから、仮設のまわりを犬を連れて散歩して歩くから、汚しちゃ悪いと思ってお掃除をしたり夏には草刈りもしました。そうしたら地元の自治会の人に喜ばれて、お返しにってきれいな赤い花を咲かせるサルビアの花のプランターを寄付してもらいました。いま仮設の前の道に並べてありますよ。
谷山:熱心ですね。同じように、他の仮設でも自治会長さんがいろいろな取組みをしているんでしょうね。そういった、自治会長さんどうしの集まりはあるんですか。
泉さん:以前、自治会連合のようなものは作ったけど、ほとんど機能してないね。自治会そのものがない仮設住宅もあったりで、統一した動きはできないんでしょう。でも、仮設によって自治会長さんが熱心なところは、ここみたいにサロンがなくても自主的に集会所を開けて趣味の会やボランティアさんの催しなんかもやっているところがあるようですよ。
谷山: 常設のサロンがない集会所は、いつもは閉まっているんですか。
泉さん:社会福祉協議会の生活相談員さんが入って、週に一回サロンをやってくれているようだけど、それ以外の時は区の地域振興課から仮設住宅はりつき担当者というのが県の絆事業(雇用創出事業)の一環で派遣されていて、集会所にいたり行政からの配布物を配るために仮設の中をまわったりしているようだけどね。
谷山:やはりそれぞれの仮設でようすは違うんですね。いろいろと教えていただき、ありがとうございました。
泉さん:ボランティアの人たちみなさんにも遠くから来ていただいて、感謝しています。ありがとうございます。