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2012年8月18日

【64】8月18日:腕だめし?運だめし?今日は千倉仮設で輪投げ大会

震災支援担当/ アフガニスタン事業担当 谷山 由子
2012年8月21日 更新

JVCは、南相馬で6か所の仮設住宅の集会所を利用した談話室(以下サロン)運営の支援を行っていますが、その中のひとつ、千倉(ちくら)仮設住宅で今月18日(土)初めて輪投げ大会が開かれ賑やかに輪投げの腕前が競われました。

準備をする筆者(左)とサロン責任者の道中内さん準備をする筆者(左)とサロン責任者の道中内さん

輪投げ大会についてはこの南相馬日記ですでにご紹介済みですが、子どもから大人まで楽しめる競技としてこの地域で親しまれ、お年寄りの娯楽としても人気のイベントです。

赤、黄、青の色とりどりの9本の輪を、これも9本のピンが立つ的めがけて放り投げ輪が入ったピンの得点の合計を競い合います。

当日の朝9時半ころから人が集まりはじめ、10時には前日までに申し込みを済ませた18人の方々が揃い(ふだんのサロン利用者が20人から30人ほどなので、ほとんどの方が常連といえそうです)、さっそくチームを作るためのくじ引きをしてもらいます。1つのチームは3人、AからFの6つのチームが、Aチーム対Bチーム、Cチーム対Dチームというように、チーム対戦でゲームが進められていきます。

「あれえ、緊張するなあ。いつも通りに入るとは限んねえべえ。」

うまく入るかなうまく入るかな

ふだんサロンでおしゃべりはしていてもそれぞれの輪投げの腕前など見たことがないメンバーどうし、"輪"を手にして最初はちょっと緊張した面持ちです。

「それえ、"9"ねらえ。」
「だんめだあ、ねらうとかえって入んねえ。」

「うわあ、豊田さんすごいんだなあ。ぽんぽん入って。」
「まぐれだあ。」

 回数を重ねていくうちに、おもしろいように投げた輪が全部ピンに入る人がいたり、思うように入らず外してしまう人もいたりと、それぞれの人の投げ方や腕前が見えてきます。とはいえ初めて輪投げをやるという人も多く※、1回目はうまく入っても2回目3回目は不調という人もあったりで、大会後半はねらうというよりほとんど運に任せて輪を投げるという人も出て、競技というよりは運だめしのようになっていくのが微笑ましくもありました。

1時間半近くをかけ6回の全ゲームを終えた参加者に、総当たり戦の結果と集計の結果を合わせ優勝したチーム準優勝のチームのほか、個人の優勝、準優勝者が発表され、つながっぺ南相馬の代表から賞が渡されました。その他にも開催月賞(8月なので8位の人)、跳び賞(5位、10位、15位)などが用意され、みなさん大喜びで賞を受け取っていました。

賞を渡す今野さん賞を渡す今野さん

会のあと昼食のために帰っていく参加者の中から個人で優勝した人をさがし、声をかけてみました。

「輪投げはこれまで何回もやっていたんですか」
「いいえ、初めてです。」

やっぱり、輪投げの勝敗は"運"なんでしょうかね。

※他の仮設住宅とは違い、千倉はペットと暮らすことを希望した各被災地域の人たちが集まっているため、輪投げ大会が盛んな小高区の方とは限りません。そのため、初めて輪投げをやる方も多く開催前はどれだけ盛り上がるか心配されていました。ところが予想に反し大盛況の会となり、企画したつながっぺ南相馬代表の今野さんも「また開催しましょう」とみなさんに約束していました。開催前日の夜遅くまでスコア表を作ったりくじ引き用の箱やくじをつくったりと準備に余念がなかったサロン責任者の道中内さんも、ほっとひと安心。道中内さん、お疲れ様でした。