郷里から南相馬に向かう途中、京都市で、京都三条ラジオカフェを訪問しました。
三条ラジオカフェは、行政・企業の支援を受けず、日本で初めてNPO法人として放送局を開始しました。また、ユニークな放送内容でも知られています。町田寿二局長には、1月に南相馬で開かれたFM放送のワークショップに、リソース・パーソン(発言者)として、出席いただきました。
南相馬災害FMがコミュニティFMを目指すうえで、参考にさせてほしいと思い、くわしくお話を聞きました。注目のラジオカフェの経済的な土台は、個人ではなく、20数人の篤志家ともいうべき人の存在でした。放送エリアの人口が多く、その中には意識の高い「町衆」がおられる京都ならではのことでしょう。被災し経済が縮小した南相馬では、一見難しいシステムですが、南相馬には、心を寄す多くの市外の支援者がいます。その方々に「篤志家」になっていただくことはできないでしょうか。災害FM放送から、一挙にコミュニティFM放送を目指すのではなく、あいだに、国、地域、民間の三者が支える「復興FM」ともいうべき段階があってもいいように思います。
余談ながら、ラジオカフェの生番組にゲスト出演しました。普段はマイクの前に立つことがないのでかなり緊張しました。そして南相馬の人の共通の「話し出したら止まらない」症状が出て、生放送をはみ出しそうになりました。知ってほしいことがたくさんあるのです。
先月23日から今月6日まで、南相馬市を離れましたが、この間、現役NHKラジオのチーフディレクターでもあるJVC会員を訪問、南相馬での研修をお願いしました。JVCは経済的、技術的の両面で、南相馬災害FM放送の未来へ支援したいと思っています。