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【35】7月26日:集落の絆の持つ意味

震災支援担当 楢崎 知行
2011年8月25日 更新

子どもたちを、放射能の心配がない場所でのびのびと遊ばそうという、「南相馬 こどものつばさプロジェクト」が大々的に行われています。その一環として、ピースボートに乗って、ベトナム→シンガポール→スリランカと旅する、中学生49人が成田に向け、出発しました。FM放送は出発を伝えるだけでなく、ピースボートの協力を得て、旅の様子を、中学生の生の声を交えて放送します。

放送の関係者の親戚が「不眠症になるほど悩んでいる」というので、避難所でメンタル・ケアに当たっている専門家と自宅を訪問しました。

彼女の家は、特定避難勧奨地点エリアにあります。「集落の周辺の住民と一緒に県外に避難し、一緒に帰ってきた。今回も一緒に調査を受けたのに、自分の家だけ、結果の説明会への案内が来なかった」。彼女は集団で動くことを安心のよりどころにしており、それが揺らいだことを怒り、悲しみ、心的外傷を負ったようでした。

特定避難勧奨は集落単位ではなく、一戸一戸個別に行われます。そのため、集落の絆が弱まることを危惧する意見があることは知っていましたが、その本当の意味を知った思いでした。