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【13】5月29日:賑わいに飢えている?

震災支援担当 楢崎 知行
2011年6月13日 更新
会津若松のソウル・フード「カレー焼きそば」会津若松のソウル・フード「カレー焼きそば」

午前の放送後、FM放送の看板DJの沢田さん、吉野さんと、国道6号沿いにある「道の駅相馬」の再開のプレイベント「復興祭」へ出かけました。

道の駅は震災後、避難所になったり自衛隊や警察などに貸したりして、2カ月以上も「休業」状態でした。6号沿いの道の駅は、北隣の相馬市にもあるのですが、こちらはとっくに再開しています。6号は道の駅から南約5キロで、立ち入り禁止の警戒区域に入ります。(道の駅相馬は6月1日に再開しました。といっても、レストランは午前11時から午後3時まで、物販は午前9時半から午後5時まで。なによりも、この道の駅の売り物だった、地域の野菜の販売は、原発事故の影響で見送りという部分再開でした)

復興祭では、会津地方の四つの道の駅が協力、会津地方伝統料理の無料振る舞いと、特産品の販売が行われました。ワラビ、フキ、ウドなどの山草、アスパラ、三つ葉などの新鮮な野菜、「喜多方ラーメン」、「会津地鶏炊き込みごはんのもと」など、それぞれの道の駅の名物が並びました。

お目当ての「無料振る舞い」開始の11時の、30分前には、もう列ができていました。会場のあちこちで「無事でよかった」と、喜び合う光景が見られました。思えば、震災以後、避難所への慰問、支援物資の配給以外、この街ではすべての催しものが中止です。人々は賑わいに飢えているのかもしれません。

振る舞いは、「会津カレー焼きそばの会」が協力した「会津カレーや焼きそば」、道の駅「しもごう」の「しんごろう餅」、「会津柳津」の「会津生ざるそば」、「尾瀬街道みしま宿」の「会津地鶏なべ」でした。

「カレー焼きそば」は、焼きたての焼きそばの上にカレーのルーをかけたもので、40年くらい前に会津若松で始まって、いまや会津若松のソウル・フード、「魂の食べ物」になっているそうです。

焼きたてのしんごろう餅焼きたてのしんごろう餅

しんごろう餅は初めて食べました。ご飯を軽くつぶして固め、それに箸を差して、エゴマ味噌を塗ったものを炭火で焼いたものです。炭火をいけた炉がもちこまれ、香ばしいにおいが、駅の中に漂っていました。ゴマに似た食感だけど、野草のような野生みがあって、大人の味で気に入りました。エゴマは会津の特産で、「じゅうねん」というのだそうです。売られていた「じゅうねん味噌」を、お土産に買いました。帰る予定はまだありませんが、賞味期間は1年ありますから…。そば好きの沢田さんは、生ざるそばを食べて「おいしい」と、満足そうでした。