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【12】5月27日:「誰が原発を推進したのか!」

震災支援担当 楢崎 知行
2011年6月 9日 更新
一時帰宅後、放射能量をはかる人たち一時帰宅後、放射能量をはかる人たち

今日は警戒区域となった地域に住民が一時立ち入りをする第2日です。

海岸に近くの集落で、津波の被害を受けた40歳前後の二人が、一時帰宅後、まったく違った感想を話していたのが印象的でした。一人は「家は何も残っていなかった。堤防のこっち側は一変していた。しかし堤防の向こうには、何も変わらない穏やかな海があった。塩の香りをかいで、絶対、また帰ってくると思った」と語りました。もう一人は、

「探したけれど、船は見つからなかった。地形も変わっていたし、家は跡かたもなく流され、家があったあたりを、思い出しながら歩いた。この光景を見て、もう帰るのはあきらめた。これからは、陸に上がって、これまでと180度違った生き方をする」と話していました。また長年、自動車整備を行っていたという70歳代の男性は、「初めて帰った。町がシンとしていて淋しかった。これを教訓に、こんな事故を起こさないで欲しい」と話していました。

一時帰宅した人はほとんど、物静かでした。そのなかで、大声で訴えている人がいました。その人は、「バカくさい、なんで自分の家に帰るのに、こんな格好しなければいけないのよ。このあたりの人は、人がいいから利用される。誰が原発を推進したのか、はっきりさせようよ」と、取材陣に叫ぶように話していました。