8月11日、「気仙沼みなとまつり」といった気仙沼の魅力を参加者に体験してもらう企画を実施し、7名の方々に参加して頂きました。
- 普段気仙沼との接点が少ない方々に気仙沼に足を運んで頂き、気仙沼の現状や魅力を感じてもらうこと
- 外部の方々が現地を訪れ、地元の方々と交流する機会を創ることで気仙沼を盛り上げること
がこの企画の目的です。
それでは、当日の様子を今回の企画に参加してくれた気仙沼事業インターンの横山にレポートをしてもらいます。
はじめまして。2013年度JVC気仙沼事業インターンの横山です。今回、JVCが企画した「気仙沼みなとまつり企画」に家族共々参加しました。
当日11時過ぎに参加者が気仙沼駅に集合し、JVCの職員の方々が運転する車に分乗し、まずは気仙沼の港や市街地が一望できる安波山(あんばさん)に向かいました。ここで被災後の市街地を見ながら、気仙沼市の被災状況やJVCの当地での活動内容などについてオリエンテーションを受けました。
その後、気仙沼湾の最奥部にあたる鹿折(ししおり)地区に移動し、津波で市街地に打ち上げられた第十八共徳丸を見学しました。この漁船の大きさを通して、改めて押し寄せた津波の大きさを実感することができました。
また、その近くで「TP+3.5m」という嵩(かさ)上げの高さを示す表示板を見学しました。このあたりは地盤沈下が発生しており、地盤の嵩上げが計画されています。TPは東京湾平均海面、いわゆる「海抜」を意味します。それを基準に3.5mの高さまで土を盛るとのことです。表示板に描かれているラインの位置は頭上はるか上です。この嵩上げが終了しないと、この地域では仮設以外の建物の建設ができないようです。嵩上げが完了し、元のような市街地が戻ってくるまでいったいどのぐらいの年月を待たねばならないのでしょうか?
仮設商店街である「鹿折復幸マルシェ」での昼食後、JVCが活動する鹿折地区・四ヶ浜(しかはま)に向かいました。まずは、少子化や震災に伴う生徒数減少により2013年3月で閉校となった浦島小学校と、その校庭に設けられた仮設住宅を訪問しました。仮設住宅では併設されている集会室の内部を見学させていただきました。
その後、四ヶ浜の中の集落である鶴ヶ浦の集会所(鶴ヶ浦生活文化センター)で、2名の住民の方から、直接、震災当時のお話を伺いました。当時、この集会所は避難所となっており、多い時で約100名の方々が避難されていたそうです。
「備蓄されていた玄米をみんなで一升瓶に入れて竹の棒で突いて精米したのよ」、「家々のストッカー(冷凍庫)を順番に開けて食材を確保したの」など、様々なお話を伺いました。実際に避難されていた集会所で住民の方々から、直接、当時のお話を伺えたことで、大変な状況の中、避難所で住民の皆さんが協力しながら苦境を乗り越えた様子が、その重みとともにリアルなものとして伝わってきました。
(後編に続く)