JVCが活動している
このような人々の被災状況とニーズを把握するため、これまでJVCは在宅の方への戸別訪問を行ってきました。住宅地図を頼りに、一軒一軒お宅を訪ねて回ります。訪問の際には、JVCの被災地での活動を紹介し、お手伝いできる内容を例示したチラシを手渡します。そして、丁寧に話を聴いていきます。震災後の経験談、現在の生活状況や困りごと、今後の生活への思いなど、話の内容は多岐にわたります。部屋の中にお邪魔して、話が長時間に及ぶことも珍しくありません。
在宅の方との話を通じて、様々なニーズが浮かび上がってきます。「自宅の側溝が詰まっているので、掃除をしてほしい」「部屋の片づけを手伝ってほしい」「瓦礫を撤去してほしい」。また、鹿折地区にあった商店は津波で流されてしまったため、四ヶ浜の人々の中には買い物に困難を覚える人がいます。さらに、市街地までの足がない高齢の方の中には、往復6000円のタクシー代をかけて通院する人もいます。「お魚やお肉を買ってきてほしい」「病院までの送迎をしてほしい」。このような要望を受けて、JVCは、他の団体とも協力しながら、個別のニーズに応える活動を行っています。
支援活動は避難所や仮設住宅へと集中してしまうため、在宅の方への支援というものは往々にして見落とされがちです。しかし、在宅の方もまた、様々な形で震災の影響を被り、少なからず困難な生活を強いられています。JVCは、四ヶ浜の人々との交流を続けながら、在宅の方への生活支援を続けていきます。