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マンガテン国内避難民キャンプ②
―すりつぶし機、粉砕機支援のその後―

スーダン現地駐在員 山本 恭之
2019年11月12日 更新

キャンプに着くと、マンゴーの木に住民が集まり、通称「マンゴーツリーミーティング」が始まりました。そこで、女性グループの3人にキャンプの様子、5月に支援したすりつぶし機(落花生やゴマのペースト用)と粉砕機(穀物、乾燥オクラなど乾燥原料の粉末用)の使用状況について話を聞くことになりました。

女性グループによる運営管理の素晴らしさ

女性グループの一人、マドゥング・エスコービアさんが「順調にいっているわ」と言いながら、説明を始めました。

「2つの機械は、受け取ってから1か月後の6月14日に稼働し始めたわ。マーケットでのすりつぶし機、粉砕機の利用料金を参考にして、量ごとに金額を設定して、お金を集めているの。現金出納帳もつけているわよ。」
と、手元のノートを見せてくれました。

なんとそこには、日ごとの利用履歴や、月毎の合計金額などが、丁寧に手書きで記されていました。

ピーナッツをすりつぶしてピーナッツペースト(ダクワ)を作る様子ピーナッツをすりつぶしてピーナッツペースト(ダクワ)を作る様子

「集まったお金から、労働コストとメンテナンス費、燃料費も捻出しているの。利用料は、近くのマーケットの半分くらいに設定しているから、キャンプ内のみんなが使いやすくなっているわ。この機械のおかげで、マーケットに行く手間とお金が節約できるし、乾燥オクラの粉末や落花生ペーストがキャンプ内で作れるようになったわ」

なんとも上手に運営しているではありませんか。

*例えば、近くのマーケットに行って食品を加工しようとすると、交通費だけで往復140SSP(70円ほど)の節約になります。オクラや落花生の購入、加工後の品物販売のためにマーケットへ通う人もいます。

マドゥングさんには、このキャンプでどうしても実現したいことがあった

「落花生ペースト用すりつぶし機が故障したことがあったけど、タンクに繋ぐホースやベルトの交換も問題なかったわ。今もオクラ粉砕機のベルトにも亀裂が入っているけど、近々交換予定よ。自分たちの機械なんだから、自分たちで直すのは当たり前よ。」

売上の3分の2ほどを労働コストとメンテナンス費、燃料費に回して、機械が故障しても自分たちで運営できるようにお金も管理も行っています。

残りの3分の1はどうしているのですか?と尋ねてみました。

すると、「今はまだ他に使えるくらいのお金になっていないから、しばらくはすりつぶし機と粉砕機の運営費に取っているの。もっとお金が集まってきたら、キャンプ内の人たちに貸して、キャンプの中でお金のサイクルが生まれるようにしたいの。」とマグゥングさん。

汗だくになりながら出納帳をつけるマドゥングさん汗だくになりながら出納帳をつけるマドゥングさん

自分たちの力で、キャンプの人たちの暮らしを良くしていきたいという想いと、それを行動に移す女性グループの皆さんのお話に感銘を受けていると、それまで一度も口を開かず、ミーティングの様子を見守っていたマンガテンキャンプ②内で唯一の教員ジェイムス・デンさんが近づいてきました。

「このキャンプで多くの子どもがまだ学校に行けていないんだ。」

キャンプ②で新たな問題が浮上?!
次回は、学校に通えない子どもたちも現状とJVCの活動についてお伝えします。

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