\n"; ?> JVC - 子どもイベントデー - 南アフリカ通信
2014年1月17日

子どもイベントデー

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2014年1月17日 更新
ダムのほとりにあるキャンプ場が会場です。ダムのほとりにあるキャンプ場が会場です。

11月30日の土曜日、LMCCが3村で運営するドロップ・イン・センター(親のいない子どもなど特別なケアが必要な子どもたちが放課後などに集まる場所)の子どもたちを連れて、子どもイベントデーを開催しました。場所は村から車で1時間ほどのところにあるダムのほとりのキャンプ場です。前回もお伝えしたとおり、南アフリカではエイズで親を亡くす子どもが増え続けていますが、JVCの活動地にもそうした子どもたちが少なからずいます。それ以外にも片親が病気だったり、失業していたり...という家庭環境にある子どもたちに、クリスマスプレゼントも兼ねて、一日中楽しい時間を過ごしてほしいというのがねらいです。普段顔を合わせることのない他村の子どもたちがどうしているのか、お互いに話をして交流する場にもなります。また普段センターでボランティアから習ったり、子どもたちどうしで学び合っている伝統的なダンスやモダンなダンス、あるいは詩やエイズや他の社会問題について啓発のためのお芝居などを披露してする場でもあります。今回は総勢150人ほどの子どもたちが参加しました。

イベントの傍らで肉を焼くことに専念するJVC会計担当モーゼス、家庭菜園トレーナーのアベルとフィリップ(若い男子がいると便利・・)。イベントの傍らで肉を焼くことに専念するJVC会計担当モーゼス、家庭菜園トレーナーのアベルとフィリップ(若い男子がいると便利・・)。

小さい子から大きい子までボランティアさんたちが仕切る中で子どもたちがダンスなどを披露していきます。その中には石を使って一人でおままごとをするようにストーリーを語る遊びがありました。これを聞いてみると「お父さんが朝からお酒を飲んで」いたり、「お母さんをお手伝いするために夕方薪を拾いにいったり」と現実がよく反映されたストーリーが語られます。隣にいたボランティアさんが「こうして遊びを通してストーリーを語ってもらうことで家庭環境がわかるときがあるの。例えば"夕方行くと危険だからこの子の母親にはもっと明るいうちに行かせるように伝えなくては"などの対応もできるのよ」と教えてくれました。実際、このストーリーの後にはボランティアたちが子どもたちに日常生活における注意を聞かせていました。

みんな真剣そのものです。みんな真剣そのものです。
一人おままごとのような感じでストーリーをつくって話す子ども一人おままごとのような感じでストーリーをつくって話す子ども
伝統的なダンスを披露するこどもたち伝統的なダンスを披露するこどもたち

10代半ばくらいの女の子は素敵な詩を披露してくれました。

ドロップインセンター ドロップインセンター 私の始まり
ドロップインセンター ドロップインセンター 私の希望
私はドロップインセンターの先生たち(=ボランティア)が大好き
私はここでたくさんのことを学んでいる
ドロップインセンター ドロップインセンター 私の支え
ドロップインセンター ドロップインセンター 私の力
私はここに通う仲間が大好き
ここで私はオープンになれる
ドロップインセンター ドロップインセンター 私の場所
ドロップインセンター ドロップインセンター ありがとう

この日は午前中で学びの時間を終え、ボランティアたちが準備してきたお昼ご飯を食べた後は自由時間にしました。皆、ダムの水に触れたり、どこかから聞こえてくる音楽に乗せてダンスをしたり思い思いに過ごしていました。どうか楽しい時間を過ごしてくれていますように、と心から願うような気持ちです。

やっとお昼ご飯!やっとお昼ご飯!
おいし~い。おいし~い。

普段、日々の暮らしのなかでつらい思いをすることがあるときも、先ほどの女の子のようにドロップインセンターのボランティアや仲間たちが支えになってくれるといいなと思います。