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NPT再検討会議に参加

中東 パレスチナ最新情報 中東担当 佐藤 真紀 佐藤 真紀 佐藤 真紀
2005年4月28日 更新

5月2日〜5月28日まで、アメリカ ニューヨークの国連本部で、NPT(核不拡散条約)の再検討会議が行われます。これにJVCからもイラク担当の佐藤真紀が参加することになりました。国家間のハイレベル交渉と併設して、国連では、多くのワークショップなどが開催。NGOや市民の積極的な参加を呼びかけています。

核兵器とJVC、一見つながりが薄いようですが、核戦争というよりは「核疑惑」がきっかけに戦争に発展し、市民の多くが巻き込まれる例も少なくありません。たとえばJVCの活動地でも、イスラエルが核兵器を持つがために、国際社会の中では圧倒的有利な政治力を持ち、結果としてパレスチナ問題が一向に解決されないという弊害もでています。イラクでは、『疑惑』が攻撃の理由とされて、イラク戦争に発展しました。その一方で核の平和利用という名目から、核兵器が拡散し、爆弾ではなくても原発からの廃棄物を劣化ウラン弾という兵器としてリサイクルして戦争に使用するサイクルもできて、多くの人たちがガンや白血病でくるしんでいます。また、北朝鮮はこれからどうなるのでしょう。

アメリカは小型核爆弾の開発、使用をほのめかしており将来、実戦で使用される可能性も高まってきています。

市民やNGOがこういった問題にアドボカシーを行いどう取り組んでいけるのか、意見交換を行い考えて生きたいと思います。
 

NPTとは

これは、1970年に発行された条約で、今年で35年目になります。5年ごとに見直し会議が開かれます。

NPTとは、5カ国(米、英、中、露、仏)を、公認の核保有国と定め、それ以外の国が、核兵器を持ったり開発することを禁止している条約です。

NPTの3つの柱

以下の3つの柱がありますがいろいろ問題点が指摘されています

1. 核兵器の廃絶 →持てる国も廃絶に向けて努力しなければならないが、条約を批准していないインド、パキスタン、イスラエルが核を持ってしまった。また、北朝鮮は脱退宣言。一方アメリカは、小型核兵器の開発、使用に向けて積極的な発言をしています。

2. 核兵器の非拡散 →テロとの戦いの名目で、「疑惑」に査察という図式が効かず、「疑惑」には攻撃をという専制的自衛権の行使が定着しつつあり、多くの市民が犠牲になっている。イラク戦争はその一例でした。核兵器がテロリストの手に渡らないようにするための努力と責任が核兵器保有国には見られず、今後は、集団懲罰としてテロリストを輩出した国や民族への攻撃がエスカレートすることも懸念されます。

3. 核の平和利用 →持たない国には原発を推奨するが、このことが核兵器開発技術の拡散へとつながるという指摘。また、核爆弾ではなくても、原発の核廃棄物が劣化ウラン弾として使われ多くのひとびとが苦しんでいるという事実。

今までのJVCの取り組み

パレスチナで
パレスチナでは、No more War というイベントを開催。広島・長崎で起こった原爆のことを伝え、パレスチナの子どもたちと一緒に核問題を考えようという取り組みを行ってきました。イスラエル−イラクにはさまれたパレスチナから声を上げて中東地域の核を廃絶するためには、教育が重要です。

イラクでは、
武力ではない核兵器の廃絶を訴え、2002年10月にはバグダッドで開催された子どもフェスティバルに参加。ワークショップを行いました。

イラク戦争では、「大量破壊兵器疑惑」だけで武力行使を行わないよう国際社会に向けて戦争反対を訴えました。

イラク戦争後には、劣化ウラン弾の犠牲者と思われる子どもたちの医療支援にかかわりながら、劣化ウラン弾廃絶に取り組んでいます。

NYで何をするか

5月1日 デモに参加します
5月3日 ワークショップを開催、劣化ウラン弾の被害に苦しむアメリカの退役軍人を招いてのワークショップで劣化ウラン廃絶を議論します。ラムゼイ・クラーク元司法長官にも参加していただいてのレセプションもあります。医療支援の必要性を訴えます
5月4日 国連で低線量被爆のセッションで「イラク医療支援」についての発表を行います。
5月18,19日は、イラクホープネット企画写真展参加予定。
その他、イラク白血病の子どもの描いた絵画を展示、イラク白血病の子どもの描いたポストカードを販売します。

帰国後の報告会 

5月19日 19:00から下北沢タウンホール2階の集会室を予定
発表:鎌仲ひとみ、田部知江子、佐藤真紀他。 
主催:劣化ウラン弾廃絶キャンペーン

詳細は、劣化ウラン弾廃絶キャンペーンHPをご覧ください。