サダム政権が崩壊してから、周辺のイラク人に迫害を受けて家を追い出されたパレスチナ人は4000人に達している。サダム政権下では優遇されてきた彼らは、バラディアートと呼ばれる地区でそこそこ立派なアパートがあてがわれていた。
今までのやっかみもあり、アパートを追い出されたパレスチナ人家族は305家族。約1300人がテントで生活を送ることになった。ともかく、日中は暑くて大変だ。
6月には医療関連の備品をクリニックに寄付したが、7月9日には、JVCイラクボランティアチームがキャンプを訪れて、パレスチナ難民の子どもたちにワークショップを行った。
集まってきたのは100人を超す小学生の女の子たち。熱気でむんむんしている。苦境にも負けずパレスチナの子どもたちは元気いっぱいだ。パレスチナ国家を力いっぱい歌う子どもたち。エルサレムの絵を一生懸命描く子どもたち。
どこの国でもパレスチナ難民キャンプは、民族主義でいっぱいだ。それだからこそ、たまには外国人が来て全く違う文化を紹介することには意味がある。
子どもと話す石垣ボランティア沢田ボランティアが日本の童謡を紹介し、子どもたちと「We are the world」を歌う。
石垣ボランティアは、流暢なアラビア語で、日本の子どもたちからのメッセージを紹介。子どもたちの夢を聞いた。
多くの子どもたちは「パレスチナへ帰還すること」を訴えた。将来は「医者になりたい」という子どもが圧倒的に多い。

日が落ちかけたころ外に出るとテントの脇から子どもたちが群がってきた。私たちを離そうとしない。イラク戦争が巻き起こした悲劇が、このような形でパレスチナ人に降りかかろうとは誰が予測しただろう。
キャンプのコミュニティは、国連を介して、米軍が占拠している内務省のビルをパレスチナ人たちへ明け渡すよう交渉しているそうだが、いまだに返事は得られていないとのことだ。