イラク滞在最終日、かねてからリクエストのあった音楽・バレエ学校で井下医師が尺八を吹いた。
ちょうど子どもたちはテストを受けに来ている。UNICEFの働きかけで期末テストが行なわれることになった。テストを受けないことには子どもたちは進学できない。
バレエの練習に励む子どもたちJVCが4月に訪れたときは激しく破壊され、略奪されたままだった。楽器は残された3台のピアノだけだ。それでも踊って歌える。非戦ポスターを描いてくれたスハッドちゃんも元気に学校に通っている。私が昨年の9月10月に出会った子どもたちも何人かいてうれしくなった。
テストも無事に終わり、集まってきた子どもたちは珍しそうに井下医師の尺八に耳を傾けた。そこには諸行無常の響きがあった。
生徒たちとともに(中央が井下医師)「子どもたちは100%戻ってきました。でも治安が悪く、両親が車で送り迎えをします。車のない家庭は乗り合いバスやタクシーを拾ってやってきます。今は仕事が無いので親たちも子どもに付き合うことが出来るのですがその先はわかりません」
親たちは子どもたちが誘拐や銃撃に巻き込まれるのをおそれているのだ。校長先生は、今後の運営に頭を痛めている。将来のイラクは混沌としており全く先が見えなくなってしまったからだ。それでも子どもたちは明るい。未来の夢に向かって動き出している。
JVCは7月5日より、音楽学校でボランティアを派遣してワークショップを行う予定です。