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なぜ危険と言わない?

中東 パレスチナ最新情報 中東担当 佐藤 真紀 佐藤 真紀 佐藤 真紀
2003年7月 4日 更新

ヌールちゃんのお父さんのイスマイルさんは船乗りをやっていたので、英語がしゃべれる。一日ガイドとして雇うことにした。

ヌールちゃんの隣のベッドの女の子の住んでいる家を探そうとした。バスラから30分くらい車で走っただろうか。イスマイルさんはその子の家がなかなか探し当てられない。町中にある病院の近くに住んでいるというのだ。

何とか病院までたどり着くと、驚いたことに前の空き地には壊れた戦車が集められている。これがいわゆる劣化ウラン弾で破壊された戦車の墓場なのだろうか。実際これらの戦車が劣化ウラン弾で破壊されたのかはわからないが、放射能を測定してみる必要があろう。なぜなら子どもたちがその前でサッカーをやっているのだ。それだけではない。ストリートチルドレンが壊れた戦車をねぐらにしているのである。

バグダッドに帰る途中にマフムディーアという町があった。ここでは商店のど真ん中に戦車が2台乗り捨てられている。ジャーナリストの豊田直巳氏が以前ここを訪れガイガーカウンターで測定したところ放射能が検出されたという。その戦車の中から子どもたちが出てきた。

戦車をねぐらとする子どもたち戦車をねぐらとする子どもたち

ビデオをまわしていると、子どもが何か手榴弾のようなものを拾ったかと思うと思い切り地面にたたきつけたのである。一瞬ひやっとしたが、幸いにもそれはただの金属の塊だったようだ。

イラクでは、子どもたちが不発弾で遊んで怪我をしたりするケースも多いが、劣化ウラン弾に関する教育も一切なされていない。UNICEFのバグダッド事務所のクリス氏に聞いてみた。
「UNICEFは不発弾やクラスター爆弾、地雷の回避教育に積極的に取り組んでいます。劣化ウラン弾? それはWHOの管轄です」という。UNICEFは不発弾で遊ばないように訴えるパンフレットを作っているが、壊された戦車で遊ばないようにというのは全く作っていない。

在日アメリカ大使館のHPには「WHOによると劣化ウラン弾は一切人体に影響はない」と記載してある。本当だろうか? まずやるべきことは、米英が劣化ウラン弾をどこで使用したかを明確に
し、専門家が放射能汚染を調べるべきだ。子どもたちを危険から遠ざけることをきちんとやれば白血病の子どもたちの数は減るのかもしれない。

戦車の後ろでサッカーを楽しむ子どもたち(バスラ)戦車の後ろでサッカーを楽しむ子どもたち(バスラ)