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新型コロナウィルス感染拡大をめぐる現地の状況

JVCイラク事業チーム補佐 中野 恵美
2020年5月 7日 更新

みなさま、新型コロナウィルス感染拡大の中、いかがお過ごしでしょうか。

イラクでも感染が広がり、5月6日現在2,480名の感染者と102名の死者が確認されています。世界的な状況と比べてまだそれほど大きな数ではありませんが、医療設備も万全でない中、また特に避難民の方々は密集した環境で暮らさざるを得ない中、これ からが心配です。

また、外出制限の中で女性の自殺が増えており、ドメスティックバイオレンス(家庭内での暴力)が増えているのではないかとの報道もあります。これは日本を含めて世界中で懸念されることかもしれません。

Women suicide increases during national coronavirus lockdown

In the first four months of 2020, seven women have "taken their lives," five of whom committed suicide during the national coronavirus lockdown. This raises concerns of the human rights organizations, who suspect that the rise of domestic violence is due to household tensions and pressures.

一方、報道によるとコロナウィルス対策のための封鎖期間中にIS(いわゆる「イスラム国」)による攻撃が増え、治安部隊による掃討作戦も続いているとのことです。

現地パートナー団体・インサーンの代表アリーさんは、当局による感染拡大防止のための封鎖により、活動地であるキルクークから自宅のあるスレイマニヤに戻れない生活が3月下旬より約1か月続きましたが、4月23日からのラマダン(イスラム教の断食月)を前に封鎖が緩和され、ようやく家族の待つ自宅に戻ることができました。現地ではラマダンに入り、人々がちょっとほっとできる時間が持てているのではないかと思う一方で、これを契機に感染が拡大することも心配です。

JVCはインサーンとの協力で、4月から5月にかけて子どもたちの心のケアと平和教育を組み合わせた「ピースヤード(平和のひろば)」を実施する計画でしたが、新型コロナウィルス感染拡大による影響を受けて実施を6月以降に延期しました。状況を見ながら、今後の実施について検討していきます。

引き続き応援よろしくお願いいたします。