(翻訳担当:井川翔、中野恵美
United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs(OCHA)は、「Coordination Saves Lives-コーディネーションでいのちを救う」をモットーに、各国政府や他の国連機関、赤十字、そして国際NGO等と連携し、緊急・人道支援活動の具体的調整、必要な資源の動員、円滑かつ効果的に支援活動を進めるためのコミュニケーションと情報管理、啓発・理解促進、そして国際的な人道課題に関する政策形成を担っている。
人道的環境
期待されていたバグダッドからの物資の航空輸送便が、7月16日アルビルに無事到着した。
同航空便は、UNICEF、WHO、WFPへ、装甲車両及び緊急医薬品などを含む人道支援物資を輸送した。次の段階として、世界中からの人道支援物資を積載した航空便9便がアルビルへ行くには、許可書が必要である。
人道的状況及び対応
アンバール
- UNHCRパートナーによると、Al-Obaidy難民キャンプへ新たにシリア人家族が到着し、中にはシリアへ一度帰っていたが、再び戻ってきた家族もいる。1047人/210世帯の難民の内、難民906人/178世帯がUNHCRにより登録されているが、141人/40世帯は登録されていない。
- ユニセフは、Heet地区のAl-Tarabashaで、大人用衛生キット(1ヶ月有効)200組を1000人に配布した。
- Rawa、Ana、Heet、Haditha、Khaldiahで、1192人の生徒たちに対し、ユニセフによる補習授業が始まった。
ドホーク
- Telsin国内避難民キャンプは、国連機関が避難所及びWASH介入を始める準備ができている。Garmawa国内避難民キャンプで、避難民1239人(238世帯)に対し、塩素消毒された水が供給され始めた。
- UNHCRのチームは、Zakho市に滞在している国内避難民を訪問した。彼らの大半は、親戚や友人と宿泊しており、一部はアパートを賃借したりシェア(同居)したりしている。一部の家族は、一時的に教会に滞在し、より安定的な避難所を探している。過半数が、帰還する予定がないと示したが、新年度が迫る中、子ども達を授業に出席させなければという心配を表明した。
- UNHCRコミュニティサービスチームが、Garmawa国内避難民キャンプで、障がいを持った人が39人いることを確認しており、彼らをHandicap Internationalに紹介した。
- Shekhan地区のKalakchi村で、UNHCRは、工事中の住宅や工場に滞在している71世帯/445人に対し、CRIキットを提供した。
- WHOの医療チームは、ワクチンの状態、急性弛緩性麻痺、麻疹の監視について議論するため、Sumel地区で保健当局者を訪問した。同地区には、現在、国内避難民が2600世帯いる。
アルビル
- ユニセフは、クルド自治区での定期的な予防接種キャンペーンのためのMMRワクチンを30万回分受け取った。バグダッドではなく、クルド自治区に直接到着するものとしては、まだたったの3回目だ。ここ数ヶ月で、MMRワクチンの不足が発生している。
- WFPの協力パートナーであるBarzaniチャリティー財団は、アルビル郊外のBarharkaの国内避難民トランジットサイトにいる避難民世帯に 緊急対応配給食料を200セット配布した。報告によると、ここ数日の間、国内避難民の家族が数世帯、南部の行政区域に移動され、数日後に新たに数世帯が到着しているとのことだ。
カルバラー
ユニセフは、国内避難民の400世帯(約2000人)に、衛生キット400組と折りたたみ式ジェリー缶800個を提供した。
ディヤラ
ユニセフは、同地区で多数が罹患している下痢に苦しむ患者のために経口補水液(oral rehydration solution、ORS)の小袋を3000個ハナーキン病院に届けた。これは、約1500件の下痢に対処できる。
ナジャフ
UNICEFは、国内避難民400世帯(約2000人)に、衛生キットを400組と折りたたみ式ジェリー缶800個を配布した。