アフガンスキーヤー、初のワールドカップ出場になるか、目標は平昌オリンピック!
昨年11月アフガン・ウォッチで取り上げたアフガンスキーヤー2名アリシャ・ファーハンさん(26)とサジャード・フセイニーさん(25)が初のスキーワールド・カップの出場のため、2月16日予選に参戦しました。
彼らは2011年、スイス人ジャーナリスト、クリストファー・ズァーシャ-さんがアフガンスキーヤーをワールド・カップに出場させるために設立した財団NPOバーミヤン・スキー・クラブ、スイス・サンモリッツ村、スキー会社の支援を受け、サンモリッツで練習を重ねてきました。フサイニーさんによれば、今回のワールド・カップ出場は、2018年大韓民国・平昌(ピョンチャン)で行われる冬季オリンピックに初のアフガニスタン人スキーヤーの出場を視野にいれたものだといいます。しかし、母国アフガンでのスキー環境は決して恵まれたものではありません。「スキーは(アフガンでは)費用のかかるスポーツです。リフトもないんですよ。雪上で単にスキーを楽しむことはできますが、競技のための練習は厳しいものがあります。」とフサイニーさんは話してくれました。戦争がいまもリアルな記憶となっている場からの参加は、それ自体が重要な最終地点というよりもむしろ通過地点(ジャーニー)ではないでしょうか。
バーミヤン・スキー・クラブが運営しているサイトです↓
http://afghanskichallenge.com/
2017年2月16日(SBS.com)原文英語
アフガン少年らが移民先のスウェーデンで自殺続発
8日、スウェーデンの難民希望者支援団体が、過去2週間のうちに同国に難民申請中のアフガニスタン人7人が相次いで自殺を図り、うち3名が死亡したことを明らかにしました。いずれも18歳以下で身寄りがなく、難民施設で生活をしていたとのことです。団体職員によれば、彼等は「自国への送還を恐れ、希望をなくしていた」と話しています。スウェーデン政府は、昨年末にアフガニスタンを「危険度が低い」と判断し、難民申請を厳格化しました。
2017年2月10日 (AFP, 時事ドットコム)
民間人死傷者、過去最多に、子どもの犠牲も増加
6日、国連アフガニスタン支援団(UNAMA)は、2016年アフガンでの紛争に関わる民間人死傷者が前年比3%増の1万1418人に達し、過去最悪の記録であったことを発表しました。昨年、3498人は自爆攻撃や戦闘に巻き込まれて死亡、7920人が負傷し、そのうち3割が子どもであることを明らかにしました。子どもの死傷者数は前年比24%増えたとのことです。市民が巻き込まれる要因として、人口密集地での戦闘が主な要因のようですが、サイド・フセイン国連人権高等弁務官によれば「子供や女性のような社会的弱者が最も大きな被害を受けている」と指摘し、「ISが新たな脅威として浮上する中、戦闘に従事する全ての当事者は未来の世代のために紛争の終結を探るべきだ」と訴えています。
2017年2月6日(ニューデリー, 時事ドットコム)
古代中国武術Wushuをアフガン女性に伝授
1 月末、カブールを見下ろす雪深い丘の上に14-20人の若い女性の姿が見られます。彼女たちはどんな天候でも毎週ここに集まり、ピンクのローブと白のヒジャブをまとい、古代中国武術Wushuのトレーニングをしています。Wushuを指導するのは、シマ・アズィミさん。彼女はアフガニスタン初のWushuの女性トレーナーです。 子ども時代にWushuを見て興味を持ち、イランに難民として暮らしている間にWushuの技術を習得しました。そして身につけたWushuの技術をアフガンの次世代の女性に伝授したいと願っています。一方、多くのコミュニティーでは女性がスポーツをすることが厳しく制限されているのが現実です。アズィミさんの生徒達はハザラ(アフガニスタンの民族の一つ)出身者です。イスラム教シーア派を信仰しペルシャ語を話し、リベラルな社会観を持つハザラ出身者だからこそ、外で武術の練習をすることが許されているのです。しかし、生徒の1人シャキラ・ムラディさんによれば、「実際、多くの人が私たちに嫌がらせをしてきます」と云います。このような状況に、アズィミさんは武術の技術習得によってこのような路上での嫌がらせから自分を守って欲しいと願っているのです。
2017年2月6日(The Huffington Post By Priscilla Frank)原文英語