全般・政治情勢
・オバマ米大統領は3/27に(1)アル・カーイダ掃討に向けた治安維持部隊強化(米軍4,000名の追加増派を含む)、(2)文民による復興・開発支援、(3)地域協力の推進等を柱とする新たなアフガニスタン戦略を発表、国際社会も概ねこれを歓迎[1]。
3/31のハーグ支援国会合(日本も含む73カ国が参加)でも米国の新戦略を前提に、ガバナンス強化、復興・経済開発、治安強化、地域的協力を謳った共同声明を発表するとともに、米国・アフガニスタン政府があらためてタリバーンに対して対話を呼びかけ[2]。
・また、3/27にモスクワで開催された上海協力機構(SCO)会合や3/31のハーグ支援国会合における外交接触を通じて、イランおよびロシアとの間でも協力関係を瀬踏み[3]。
・但し懸念材料はなお山積。鍵となるパキスタン情勢は、米国の越境攻撃やパキスタン政府の治安維持・統治能力不足により引き続き不安定[4]。
アフガニスタン国内の治安回復や融和についても、悲観的な見方が現地・国際社会ともに根強く存在[5]。
タリバーンとの対話も進展があるとの情報は時折出つつも、タリバーン側はハーグでの対話呼びかけに否定声明[6]。
欧州諸国もアフガニスタン支援にはコミットしつつも、英国が中長期的駐留を表明し2,000人の増派を検討する一方で、オランダは決定済み撤兵期限を再確認、サルコジ仏大統領は仏軍増派を否定するなど足並みは揃わず[7]。
・アフガン最高裁は、カルザイ大統領が任期切れ後も新大統領就任まで在職することを容認、アフガン国内では反対論はあるも米国は本決定を支持[8]。
内戦・治安
・状況は引き続き厳しい。パキスタン国内でもカイバル地区でのモスク爆破やラホールの警察学校襲撃事件など、タリバーン勢力の活動が大規模化・全国化[9]。
・APPFの最初の部隊が訓練を終了しワルダック県へ配備[10]。
難民・内国避難民
・冬季中は休止していたパキスタンからのアフガン難民帰還が4/1から再開[11]。
・パキスタンではキャンプでの待遇改善を訴える内国避難民が警官隊と衝突し死者も[12]。
民生・援助
・各機関の支援努力は続くも、特に最貧困層の状況は引き続き厳しい[13]。
・武力紛争下での人権侵害につき国連やICRC、OXFAM等がアピール[14]。
カルザイ政権が夫の同意なくして妻の外出を禁ずる法案を承認するなど、女性の人権問題も焦点に[15]。
・米国議会で対イラク・アフガニスタン援助に無駄が多いとの監査報告[16]。国連でも職員の経費使い込みが発覚[17]。