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スタッフのひとりごと

たたかうならスポーツで!

アフガニスタン事業現地統括 小野山 亮
2013年6月28日 更新
素振りに燃える小野山

先日、アフガニスタンでの活動を行なう別のNGOの皆さんと「いっしょに卓球をしよう!」という話になって、体育館の設備を借りたことがありました。実はJVCにはかつて学生時代に鳴らした強豪選手がいて、その圧倒的なパフォーマンスは体育館中の注目を集めたのでした。

さて、なぜ「卓球」なのかというと、そのNGOの皆さんはアフガニスタンに入れない時や経由の際に隣国のパキスタンなどで気晴らしで卓球しているんですよ、というところから盛り上がったのです。紛争地での活動と卓球!? ちょっと結びつかないですが、忙中閑あり(忙しい中にもわずかな暇はあるものだ)でしょうか。

私は以前別のNGOで働いていた際にスリランカに駐在していたのですが、スリランカではクリケットが人気で、その実力も世界有数です。しかし、スリランカ代表が2007年のワールドカップ決勝を西インド諸島のバルバドスで闘ったまさにその夜、反政府組織の空軍がスリランカの首都に空爆を行なったのです。

私もそのとき首都にいましたが、電気が一斉に消えて真っ暗な中、遠くに空中で動く光(飛行物?)や地上から空に向かう無数の光の矢(迫撃砲?)が見えましたし、銃声のようなものも聞こえました。この日を狙ったとも言われていますが...。

アフガニスタンでもクリケットは大人気で、JVC現地スタッフもみな大好き。バットを手にして打ち方を説明してくれたり、日本のクリケット事情を逆に教えてくれたりします。しかし、治安状況から日本人は出張しても気軽に街を出歩くこともできず、路地裏でクリケットを楽しむ子どもたちの姿など見たことがありません。スポーツは楽しむもの。存分に楽しむための平和があってこそ、ですね。

No.301 生き残った私たち3 (2013年4月20日発行) に掲載】