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パレスチナ:現地情勢とJVCの活動、発信について(随時更新中)

2021年5月27日 更新

5月27日更新:緊急支援のページを立ち上げました

停戦から5日が経ち、ガザではボランティアが集まって瓦礫の撤去を開始しています。11日間空爆の恐怖に日々怯え、大事な家や人を亡くした方も、生活を失った方もたくさんいる中、ガザの人々は支え合って再び立ち上がろうとしています。イスラエル当局によって人も物も、出入りが厳しく制限されているガザでは、空爆の被害からの復旧に大変な時間がかかることが予測されます。

みなさまからのご支援が、ガザの人たちの精神的な励ましにもなります。どうか一緒に支えていただければ幸いです。下の画像から支援ページにリンクします。

一方で、ガザは停戦になっても、根本の問題が解決したわけではありません。東エルサレムでは、停戦後も衝突が続き、シェイク・ジャラ地区におけるパレスチナ人への一方的な立ち退き命令は延期となっただけで、さらにシルワ―ン地域でも立ち退き命令が出され、裁判所前でデモが起きている状態です。

引き続くデモの参加者に対し、イスラエル当局はゴム弾、音響閃光弾(スタングレネード)、催涙ガス、そして実弾での攻撃を加えるだけでなく、スカンク水(強い異臭のする液体)を近所に撒き散らし、多くの人を逮捕しています。今後その取り締まりを強化するとも伝えられています。こういった根本的な人権侵害に拘わる問題が解決されない限り、パレスチナ人たちは安心して暮らすことができません。どうか、引き続き問題の全体に関心を持ち続けていただけたらと思います。

5月21日更新:停戦を受けて

2021年5月21日AM2:00(日本時間同AM8:00)、ハマースとイスラエル当局による停戦合意が行われました。
ガザの人々と連絡を取り続けていたパレスチナ事業・現地駐在員の山村と東京担当の大澤のメッセージをお届けします。

山村:今朝停戦のニュースを受け、まずは少しでも現地の人が眠れると感じました。 毎日空爆が始まると現地から連絡があって、「足が震えて立てない」「震えてスマホのボタンすら押せない」「子どもが泣き止まない」「近所が爆破された」「次はうちじゃないか」という不安なメッセージを毎日受け取る中で、祈って待っているとしか言えず、生きた心地がせず、もちろん現地の方々が一番生きた心地がしない、そういう日々を送っていました。安全に過ごしてと伝えても、親しい人なら「安全でいられる場所なんてない」と答えが返ってくることもあって、スタッフ一同どうしたらいいかわからない中、まずは停戦を祈っていました。停戦で解決ということはないし、予断を許さない状況ではあるのですが、ひとまず身近なゴールである停戦にたどり着け、少しでも眠れる状況になり、少しホッとしています。

大澤:JVCでは現在、現地スタッフやパートナー団体と連絡をとって情報収集し、必要な支援ができるよう準備を進めているところです。今回のことで家族や友人、大切な人を無くしたかたや、家や財産をなくしていたり、11日間にわたり毎日エスカレートしていく恐怖、心の傷が消えることはありません。
人々に寄り添って一助となれるよう、これからも努めてまいります。準備をしている段階ですが、ご寄付などご協力をいただければと思います。よろしくお願いします。

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5月20日更新:日本のNGO団体による声明文について外務省との意見交換

5月17日に茂木外務大臣あてに提出した、日本のNGO団体による声明文「イスラエルおよびガザに一刻も早い停戦を」について、5月19日16時より1時間弱、声明の呼びかけ団体4団体は、外務省中東第一課および民間援助連携室の方々と、オンラインで意見交換を行いました。

NGO側からは、5月10日以降日々激化していく攻撃の応酬により、2014年以降最悪の事態となっており、多くの命が失われていること、そして今もなお人々はいつ自分が死ぬかわからないという恐怖の中にいることを伝え、改めて、日本政府として停戦に向けて出来得る限りの外交努力をお願いするとともに、現在とっている対応について伺いました。

中東第一課の河原課長からは、日本政府としてイスラエルおよびパレスチナ双方の駐日大使館、また現地の日本大使館を通じて両国政府に自制を求めていること、また外交上の理由で詳細は明らかにはできないとしつつ、アメリカはじめ国際社会との協議や情報交換を行っている。また、日本は国連安全保障理事会の常任理事国ではないが、国連本部の関係者との意見交換や、現地の国連関係者との連絡も密にしているということでした。

NGOからは、外務省のホームページで発表されている5月11日の外務報道官談話に「東エルサレムにおける衝突と暴力」、「ガザ地区からのロケット弾発射」とのみあり、イスラエルの空爆に関する言及がないことについて、日本政府の立場を質問。それに対し、政府としては一方に寄っているというわけではない。イスラエルからの攻撃を不問に付す、という意図は政府には無い。双方に対してはたらきかけをしていくという回答がありました。

最後に、壁で囲まれた地域で爆撃にさらされ、恐怖におびえる人たちが安心できる日が1日も早くくるように、日本政府には人命を第一に考えてあらゆる手段を駆使して停戦に向けた努力を続けていただくよう、そして私たち日本のNGOが緊急支援や、現地の人々とともにこれまで行ってきた活動を再開することができるようサポートしていただくことを強くお願いして意見交換を終了しました。

昨日はJVC現地パートナー団体スタッフの2軒先の家が空爆され、一家は別の場所に避難しているものの、次は自分の家が爆撃されるかもしれないという不安の中にいます。5月20日現在ガザの死者は64名の子どもを含む224名まで増え、約5万人が国連運営の学校に避難していると伝えられています。このような事態が一刻も早く収まるよう願っています。

JVCは引き続き現地のパートナー団体や関係各所と連絡をとり、情報収集するとともに、現地の人々の一助となれるよう努めてまいります。

5月17日更新:日本政府に向けた声明文を提出(17日付)

本日、5月17日付で、パレスチナ支援を行う6団体で外務大臣宛てに声明文を提出しました。この声明文では、パレスチナのガザ地区で続いているイスラエル軍による空爆や砲撃、またガザ地区からイスラエルに向けたロケット弾の発射を即時停止するため、国際社会の一員である日本政府として外交的努力に努めることを求めています。

リンク:【日本のNGO団体の声明】イスラエルおよびガザに一刻も早い停戦を

5月17日更新:日本政府に向けた共同要請文を提出(15日付)

JVCは5月15日付で、現地で活動するピースウィンズ・ジャパン(PWJ)、その他一団体と共同で、現在起きている暴力の応酬を鎮静化させるために日本政府としてはたらきかけることを求める要請文「イスラエル・パレスチナにおける暴力の応酬の即時停止を求める」を外務大臣宛に提出しました。

リンク:【共同要請文】イスラエル・パレスチナにおける暴力の応酬の即時停止を求める

5月14日更新:「大丈夫。今はね。でもいつ私たちの家が空爆されるかわからない」

イスラエルとパレスチナ・ガザ地区において、ガザ側からのロケットと、イスラエル側からのミサイルの応酬は未だ止むことがなく、連日双方の市民に死傷者が出ています。5月14日(日本時間12時)時点の海外メディアの発表では、イスラエル人7名、パレスチナ人103名(うち子ども31名)以上の死者が出ており580名が負傷しています。ガザでは内務省を含む主要な建物が爆破され、そしてイスラエル側では石油タンクが攻撃されるなどしています。市民同士、そして市民と警察や軍の衝突も日に日に激化しており、最初はエルサレムのみで見られていたものが、イスラエル側のアラブ人とユダヤ人が住む都市、検問所付近でも頻発しています。そして西岸の各都市でも連日連帯デモが実施されています。

空爆を受けた街の様子1(写真提供:現地パートナー団体AEIのアマルさん)空爆を受けた街の様子1(写真提供:現地パートナー団体AEIのアマルさん)

いかなる場面においても暴力による解決は許されるものではなく、JVCはあらゆる暴力行為に反対し、その暴力行為を助長する行動や、その暴力行為自体の即時停止を求めます。暴力はロケットやミサイルによる武力攻撃だけでなく、デモへ参加したイスラエル人・パレスチナ人・外国人に対するイスラエルの警察や軍による暴力、そして占領下のパレスチナ領土各地におけるイスラエル人入植者による違法な入植行為、イスラエルが「セキュリティ」の名の下に、パレスチナ人への人権侵害に抗議するパレスチナ・イスラエルの人々に対して行う軍事権や警察権の濫用もこれに含まれます。

空爆を受けた街の様子2(写真提供:現地パートナー団体AEIのアマルさん)空爆を受けた街の様子2(写真提供:現地パートナー団体AEIのアマルさん)
空爆の合間、つかの間の睡眠をとるアマルさん(パートナー団体スタッフ)の息子さんとお孫さん。 耳をふさいだまま眠りに落ちています空爆の合間、つかの間の睡眠をとるアマルさん(パートナー団体スタッフ)の息子さんとお孫さん。 耳をふさいだまま眠りに落ちています

現地のパートナー団体スタッフなどからは、「ひっきりなしに空爆があり、夜も眠れないし、ごはんも食べられない」「子どもたちが怖がって一時も離れようとしない」「大丈夫。今はね。でもいつ私たちの家が空爆されるかわからない」「ガザのために、そしてエルサレムのために祈ってほしい」というメッセージが来ています。

JVCは、東エルサレムとガザ地区で長年活動を続けている日本のNGOとして、この事態が一刻も早く沈静化し、双方の民間人がこれ以上犠牲にならないよう、関係各所にはたらきかける準備をしております。

5月12日更新:現地パートナースタッフの安否を確認

2021年5月10日現地時間の夕方より、ガザからイスラエルの中部・南部を中心に打たれたロケットに対する報復として、イスラエル国防軍はガザを空爆しました。

これにより、9人の子どもを含む26名の尊いパレスチナ人の命が奪われました。ガザを実行支配するハマスによるロケット弾発射に対する報復措置とのことですが、いかなる場合も暴力で尊い人々の命を奪うことは許されることではありません。

また昨日(5月10日)は、エルサレム旧市街にあるイスラム教徒の聖地、アル・アクサ・モスクでもパレスチナ市民とイスラエル市民およびイスラエル警察との大規模な衝突があり、パレスチナ人700名、イスラエル警察32名が負傷したと伝えられています。

この一週間ほど、東エルサレムではデモに伴う衝突が生じており、昨日はこれまでより規模の大きな衝突となりました。

なお、JVCの日本人とパレスチナ人スタッフはエルサレムにおり無事です。ガザ地区では現地パートナー(Ard El Insanアル・デル・インサーン)スタッフの無事も5月11日18時時点で確認しております。

また、5月11日現在もガザからのロケットとイスラエルからのミサイルの応酬が続けられており、緊張状態が続いています。特にアル・デル・インサーンのコーディネーターの女性スタッフは、空爆されていたベイト・ハヌーンに住んでおり、身の安全も去ることながら、子どもたちが空爆で殺害されていることに大いに心を痛めています。

コロナ禍に加え、この空爆とロケットの応酬により、ガザの人たちの置かれた状況はますますひどくなることが予想されます。JVCでは引き続き現地パートナー団体と連絡をとりつつ、活動への影響やガザの女性や子どもたちの置かれた状況を見守っていきます。

情勢について、各種メディアで発信しています

8bitNewsのYoutube Liveにて、ジャーナリストの堀潤さんを聞き手に、山村と現地代表の木村が東エルサレム/ガザ情勢を解説しております。5/12(火)11:00に配信され、番組はいつでも観ることができます。ぜひご覧ください。

また、5/11(火)15:30〜放送のラジオ番組「荻上チキ・Session」(TBSラジオ)にて、ガザ・東エルサレム情勢についてパレスチナ事務所現地調整員の山村が解説させていただきました。

JVCの活動について

詳しくは以下リンクをご覧ください。

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JVCは東エルサレムの人々に支援を行う、日本で唯一のNGOです。また、ガザ地区で長年、子どもたちの栄養失調予防事業を続けてきました。現地の人々、特に弱い立場に置かれた女性や子どもたちを支えるために、今後も活動を続けてまいります。ぜひ情報の拡散や募金で支えてくださいますよう、お願い申し上げます。

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本件に関するお問い合わせ

info@ngo-jvc.net(広報担当:並木)

※新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大、ならびに3度目の緊急事態宣言(東京都)の発令を受けまして、JVC東京事務所は電話応対を停止しております。詳しくはこちらをご覧ください。