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スズキが教えてくれる?自然

ラオス現地駐在 山室 良平
2021年4月14日 更新
イラスト/かじの倫子イラスト/かじの倫子

半年余りの自粛生活。その中で比較的普段通りにできた趣味は釣りでした。2020年4月から新型コロナウイルス対策のため日本に一時避難していましたが、11 月半ばにラオスに帰任することができました。

日本にいる間はほとんど自宅にいたのですが、ときどき千葉県の内房に、ひとりで車で釣りに出かけていました。8月から数回行ったものの、対象魚のスズキは釣れていませんでした。しかし10月のある日、開始後すぐにアタリが。これは逃してしまったものの、続けてアタリが来るくる。一時は入れ食い状態になり、結局3時間で11尾も釣れました。サイズも80cmを超えるものもいました。

基本的に私の腕では、これまでだいたい5回釣りに出かけて1回くらいしか釣れず、多くても2尾でした。なぜこんなにも釣れたのだろうか、と考えます。

釣りをする際は潮汐、季節、明るさ、気温、風、魚がいそうな水深、などなど常に分析しながら竿を振るのですが、これらをもとにした予想が当たって釣れたと思えるのは時々しかありません。これこそが醍醐味なのですが、数日後に同じ場所、同じ時間帯に行ってみたものの結果はゼロ。単にあの日は群れがいただけかもしれません。今回は何がよかったのか、その条件を引き出すのが難しいです。

自然の営みは人間の働きかけなど意に介さずに紡がれるものでしょうが、もうちょっと分かりやすくなるといいのに、と思います。とはいえ11匹も釣れたのは、まさに思いがけない自然の恩恵とも言えるわけで、これもまたよいですね。

No.344 1980年代と90年代に始めた事業から見える意義 そして教訓を語りつくす (2021年1月20日発行) に掲載】