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南スーダン/首都ジュバ緊急支援報告
(2016年11月)

2017年1月13日 更新

南スーダンでは、昨年8月の和平合意によって成立した統一政府が今年7月の戦闘によって崩れ、現地の状況は悪化しています。ジュバからウガンダ、コンゴ国境にかけての地域(中央エクアトリア州、一部東エクアトリア州、西エクアトリア州)では、大規模な人道危機が伝えられています。政府軍と反政府軍との戦闘のほかに、未確認の武装グループが村落への襲撃、焼き討ち、無差別的な殺人を繰り返しており、多くの村が無人化するなどして、この地域から計20万人が難民としてウガンダに流出し、何万人もの人々が国内避難民となっていると想定されます。

国連・NGOによる状況調査と支援活動は南スーダン政府・軍により厳しく制限されており、部分的にしかアクセスできていません。唯一、教会組織が独自の調査と人道支援を行うことが許されています。

JVCは9月に実施した緊急支援に続き、11月に再び現地にスーダン事業現地代表の今井をジュバに派遣しました。7月の戦闘による避難民を受け入れているジュバ東部のグンボ地区では、人口が急増する一方、本来保健省が提供するはずの医薬品等の提供が国家の財政破綻により止まっています。また、村々が焼き討ちにあったロボノク郡では、8月の避難生活開始後に国際機関などの支援を受け取ったものの、10月以降は支援が途絶えていました。

こうした状況に対応し、地元行政等とも協議のうえ、協力団体の「カリタス・ジュバ」と協働して、以下の支援を行いました。

支援内容

ジュバ・ラジャフ地区の避難民への支援

【実施日】2016年11月28日
【内容】ガーゼ、マラリア治療薬、抗生剤等50種類
【状況】
多くの地域で社会インフラが危機的状況にあり、行政サービスが滞っています。保健省が管轄する各地域の保健センターでは、保健省から提供されるはずの薬剤が不足し、十分な診療ができないなどの問題が起きています。センターの受診者の多くは子どもで、マラリア、下痢、チフスなどの疾患にかかっています。ジュバ東部のグンボ地区の保健センターでは、7月の戦闘以前は1日平均50~60人だった受診者が300人程に増えています。増加した患者はほとんどが避難民で、多くの母子が受診のために順番待ちをしていますが、診察を受けても医薬品が不足しているため、薬を手にできないことも少なくありません。そこで、保健センターに不足している医薬品・医療品(ガーゼ、マラリア治療薬、抗生剤等50種類)を支援しました。

JVCが支援した医薬品などJVCが支援した医薬品など
支援物資をチェックするスーダン現地代表・今井支援物資をチェックするスーダン現地代表・今井
約6倍に増えた受診者で込み合う保健センター(診療所)約6倍に増えた受診者で込み合う保健センター(診療所)
約6倍に増えた受診者で込み合う保健センター(診療所)約6倍に増えた受診者で込み合う保健センター(診療所)

順番待ちをしている人々に、現状を聞きました。厳しい状況が続いています。

「子どもがマラリアにかかったようなので連れてきたけれど、ここでは『薬がない』と言われて薬をもらうことができない。自分で薬局で薬を買うおカネもない。夫は今年7月の戦闘で死んでしまった」

「みんな薪拾いなどして生計を立てている。1日じゅう集めた薪の束を市場で売っても50南スーダンポンド(現地通貨)にしかならない。主食用のトウモロコシの粉をカップ2杯しか買えない」

「薬局で薬を買うと、風邪薬で200南スーダンポンド、マラリアだと500南スーダンポンドもする。インフレの影響で値段がどんどん上がっている。薪拾いをしたくらいじゃ薬は買えない」

「その薪拾いだって安全じゃない。森の近くに軍の施設があって、時々銃を撃ってくる。この前は若い母親が撃たれ、赤ん坊を残したまま亡くなってしまった」

ロボノク郡の被災民への食料支援

【実施日】2016年12月12日
【支援対象者】焼き討ちにあった村に帰還した住民約140世帯(約1,000人)
【内容】1ヶ月分の食料(1世帯あたりトウモロコシ粉50kg、食用油約4リットル)
【状況】
8月、10月の二度にわたり武装グループの襲撃を受けたロボノク郡内の4村では、多くの人々が亡くなり、家々や食料庫は焼失しました。数百世帯が郡内の小学校での避難生活を送っていましたが、国際機関などの支援は当初のみで、10月以降は支援が途絶えていました。11月、小学校再開のため避難所が閉鎖され、多くの避難民が村に戻り、仮設の小屋を建てて生活再建を始めていますが、当面の食料や生活用品(寝具、調理器具など)が不足しています。その中で、最も緊急性が高い食料を支援しました。

運び込まれた食料運び込まれた食料

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