※おかげさまで大反響をいただき、お申込みが座席数を超過いたしましたので、大変申し訳ありませんが参加申し込みは締め切らせていただきました。ご了承ください。
2011年にシリアで発生した危機は2017年3月で6年目に突入しようとしている。日本では、この危機は当初、「独裁」対「民主」という過度に単純化された「アラブの春」のステレオタイプに当てはめて解釈された。また、武力紛争としての性格が強まって以降、それは、国内的な問題であるかのような印象を強く与える「シリア内戦」という呼称で呼ばれるようになった。
もちろん、この危機には国内問題としての側面がある。解決がシリア人同士の対話に基づく政治プロセスを経て目指されるという意味において、それはシリア人を主体とする国内問題であるべきだ。だが同時に、この危機が「代理戦争」、あるいは「真の戦争状態」としての性格をより強く有している事実を看過すべきでない。周辺諸国、欧米諸国やロシアといった大国が介入、また外国人戦闘員が暴力の再生産を助長する惨状は、「内戦」という言葉では捉えきれない。それゆえ、シリア危機は、それに直接、間接に関与してきた諸外国、さらには国際社会が、危機解決に向けたシリア人の主体的取り組みを支えることなくしては解消しない。
本フォーラムは、現下のシリアの惨状の軽減に貢献するため、アカデミアとNGOがどのような実効的アプローチが実行可能かを、シリアと日本の有識者の意見交換を通じて模索することを目的とする。ここでいう「実効的」とは、アカデミアにおいては、理論的、実証的、分析的な諸アプローチ等の一連の営為を通じて、シリア危機の混乱の所在を解明、知識や理解を深めることを意味する。また、NGOにおいては、解明された混乱の所在に対して、その改善のためにシリア社会(の成員)に物心面で対処することを意味する。
なお、本フォーラムは、政治的、営利的な意図を有さず、また、暴力や侵害行為の主体に対する責任追及をするものでもない。利用可能な情報、データ、ネットワークを総動員し、特定の当事者の価値判断を回避することで、シリア危機の実態を「最大公約的」に把握し、実行可能な実効的アプローチを描き出していきたい。
日時 | 2017年2月11日 (土) 13:30~17:00 |
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会場 | 明治学院大学 国際会議場(本館10階) |
アクセス | ・白金台駅・白金高輪駅より徒歩7分(東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線) ・高輪台駅より徒歩7分(都営地下鉄浅草線) アクセス詳細はこちら |
プログラム | プログラム(予定)13:30基調報告 青山弘之(東京外国語大学教授) 13:50パネルディスカッション シリア政策調査センター・研究者より報告 ※途中休憩をはさんで、会場も含めたディスカッション、質疑応答をします。 17:00閉会 登壇者
シリア政策調査センター(Syrian Center for Policy Research) 国連機関 日本側の参加者 |
資料代 | 700円 |
定員 | 70人 |
共催 | ・シリア和平ネットワーク(サダーカ、日本イラク医療支援ネットワーク、日本国際ボランティアセンター、ワールド・ビジョン・ジャパン) ・文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B)「「アラブの春」後の中東における非国家主体と政治構造」 ・文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B)「世論調査による中東地域の政治秩序と変革の実証研究」 ・ 文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「グローバル秩序の溶解と新しい危機を超えて」 |
申し込み/ 問い合わせ先 | ※おかげさまで大反響をいただき、お申込みが座席数を超過いたしましたので、大変申し訳ありませんが参加申し込みは締め切らせていただきました。ご了承ください。 特定非営利活動法人 日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET) |