最近日本でも、モザンビーク北部が注目される機会が増えてきました。同地域は、気候・水・土地に恵まれ、モザンビークにおける農業の中心地であり、同国の食料・輸出産品の生産地として重要な役割を果たし、戦後復興にも大きく貢献してきました。そして現在、外国企業による投資だけでなく、ドナーによる援助対象地としても急速に脚光を浴びています。
しかし、モザンビーク北部の農業の担い手の圧倒的多数は、長年にわたり地域に暮らす小規模農民です。これらの小農の多くは、家族のため多種多様な日々の食料を生産しながら、余剰を市場に売り出すなどして生計を立てています。最近は、気候変動による小雨や洪水、グローバル化に伴う農業投資の流入など、様々な課題に直面しつつあります。
このように注目を集めるモザンビーク北部ですが、これまで日本には、同地域での農業・農村開発支援の実績はほとんどなく、かつ研究蓄積も不十分でした。そのため、今回モザンビーク最大かつ老舗の農民組織であり、全国2,200の農民協会・組合の連合組織・UNAC(全国農民組織)の代表者らをお迎えし、モザンビーク北部を取り巻く環境の変化とこれら小農の農的営みについてお話しして頂きます。
また、同国で多様な環境問題に取り組み、国内外でその活動が高く評価されるJA(Justica Ambiental)から、環境と女性/ジェンダーの視点に基づく報告も行われます。コメンテイターは、長年アフリカ農村地域での調査や研究に携わってきた吉田昌夫さんです。
本オープン・セミナーは、モザンビークやアフリカ、農民主権、食料問題などに関心を寄せる研究者やNGO、実際に事業等に取り組む政府関係者や実務者、そして一般市民や学生を対象としています。お誘いあわせの上ご参加ください。なお、申込みが必要となっております。
日時 | 2013年2月28日 (木) 18:00~20:00 |
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会場 | 東京大学駒場キャンパス 18号館一階ホール
住所:〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1 (会場への地図) |
アクセス | 京王井の頭線 駒場東大前下車徒歩3分 |
プログラム 用語説明 |
プログラム(1)趣旨説明(5分) (2)報告1(30分):「モザンビーク北部における農業と食料安全保障~小農の視点から」 (3)報告2(20分):「モザンビーク北部農村における食料安全保障~女性./ジェンダー、環境の視点から」 (4)コメント(各10分): (5)質疑応答&オープンディスカッション&ラップアップ(45分) 用語説明■UNAC(全国農民連盟) ■Justica Ambiental(JA) ■土地問題 ■プロサバンナ事業 ※来日するモザンビーク全国農民連盟(UNAC)の声明、モザンビーク研究者の舩田クラーセンさやかさんの朝日新聞「私の視点」はじめ、関連資料をこちらのページで読むことができます。 |
参加費 | 無料 |
定員 | 100名(事前申し込み必要) |
共催 | 日本アフリカ学会関東支部(例会)、東京大学「人間の安全保障」プロ グラム、(特活)アフリカ日本協議会(AJF)、(特活)日本国際ボランティア センター(JVC)、(特活)オックスファム・ジャパン、No to Land Grab, Japan! |
協力 | モザンビーク開発を考える市民の会 |
申し込み/ 問い合わせ先 | (特活)アフリカ日本協議会 以下の申し込みフォームに必要事項を記入してください。定員に達した段階で申し込みを締め切ります。 |