2021年10月25日、スーダンの首都ハルツームで、ハムドク首相や複数の閣僚が軍に拘束され、軍部がクーデターで権力を掌握する事態が発生しました。今後の政情の行方も含め不透明となり、政治的に不安定な状況が続いています。
こちらのページでは、JVC現地スタッフ及び駐在員などから寄せられる【スーダン情勢の今】をもとに随時更新しています。

新着アップデート
●【2022年1月12日更新】ハムドゥーク首相の辞任について【New!!】
スーダンの首都ハルツームで起きたクーデターについて

ハルツームにおいては、主要道路が封鎖され、ハルツーム国際空港が一時的に閉鎖となっており、クーデターへの抗議デモの呼びかけにより多くの市民が街頭に出て、タイヤを燃やすなどの抗議活動が行われています。軍がデモ隊に発砲し、これまでに7人が死亡、140人以上がけがをしたとされています。抗議デモは広がりをみせており、今後の政情の行方も含め不透明な状態です。
そのような状況下、JVCのハルツームの駐在員2名(今中、山本)と帯同家族、現地スタッフには連絡が取れており、現在は自宅待機としています。
心配のお声をお寄せいただいた皆さま、ありがとうございました。
また、インターネットが遮断され、携帯電話も繋がりにくい状況が続いていますが、活動地カドグリと駐在員のいるハルツーム間でも連絡が取れ、活動地では、通常通り職業訓練等の活動を行っていることが確認できています。
JVCでは引き続き現地の情報を注視し、状況に関しては、以下にて随時更新してまいります。
10月25日に発生したクーデターの背景
2021年10月25日、スーダンの首都ハルツームで、ハムドク首相や複数の閣僚が軍に拘束され、軍部がクーデターで権力を掌握する事態が発生しました。
今回のような状況に至る背景ですが、スーダンは2019年の政変以降、民政への移管を目指して軍と民主化勢力が共同統治を行ってきましたが、インフレ率が300%に上るなど、経済が好転しないことなどに市民が不満を募らせ、現政権に対する批判が高まっていました。
今月16日には、再び軍が統治を行って国を安定させるべきだと訴えるデモが、その5日後の21日には軍の復権に反対する大規模デモが行われ、数万規模の市民が参加しました。
また、1か月前の9月には、2019年に崩壊したバシール政権とつながりのある軍将校や民間人がクーデター計画に関与していたとして、約40人が拘束されるなど、情勢が不安定化している状態でした。
メディア取材など現地情報
●現地駐在員の山本が取材を受けたNHKの記事(2021/10/26)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211026/k10013321431000.html

●堀潤氏「ネルマエニュース」での現地駐在員今中へのインタビュー動画(2021/10/25)
●テレビ朝日「大下容子 ワイド!スクランブル」で現地の状況を取材いただきました