教育、特に女の子も教育を受けることの大切さについて、90歳を越えた身である彼女自身が通えなかった小学校に挑戦することで訴えるケニアのプリシラ・ステナイさん(愛称"ゴゴ")。そんな彼女の奮闘を追いかけたドキュメンタリー映画が日本でも公開されます。
JVCも各地で教育に関わる活動をしており、ゴゴおばあちゃんの実践する姿が心を打つ本作が一人でも多くの人に届くように、と応援させていただくことになりました!
なぜ彼女は小学校に通うのか?世界最高齢小学生の奮闘記
【STORY】 プリシラ・ステナイは、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から"ゴゴ"(カレンジン語で"おばあちゃん")と呼ばれる人気者だ。
ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。
すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労...。それでも、まわりの人々に応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!
監督: アパスカル・プリッソン 配給:キノフィルムズ 84分/ドキュメンタリー/フランス 【12月25日(金) シネスイッチ銀座ほか全国順次公開】 公式サイト:https://www.gogo-movie.jp/ Facebook:https://www.facebook.com/GOGOMovieJP
ゴゴおばあちゃんが繰り返しつたえる「教育の大切さ」

勉強に一生懸命取り組むだけでなく、彼女は教育の大切さを繰り返し訴えつづけています。助産師としてみている出産を控えた女性、遠足旅行で訪れた村の人々、同年代の友人たちなど、まわりの人々に「教育は大切」「諦めちゃいけない」と伝える姿に、彼女の強い信念が現れています。
JVCが教育支援を行っている南スーダンの難民キャンプの元自治会長ヤグーブさんの言葉です。 「学校に行けない子どもはストリートに出て、あとは兵士になるのが目に見えている。学校に通わせれば、中には将来大統領になる人物だって出てくるかも知れないじゃないか。子どもたちの才能の芽を摘むようなことはしてはいけない」
JVCも教育が持つ意味を大切に考えており、ゴゴおばあちゃんの思い、そして今回の映画を応援させていただきます。
国際協力の輪が広がるように
JVCはケニアでの活動はしていませんが、たとえば、紛争で教育の機会を奪われた人々のためにアフガニスタンで識字教室を開催したり、学校に十分に通えずにいるスーダン、南スーダンの子どもたちのための就学支援などの活動をしています。
また、南アフリカではエイズ等の影響で保護者のいない環境に取り残される子どもたちのための日常的なケアや自分たちの暮らしや権利、社会のことを多面的に学び、将来について考えるための研修の機会を提供しています。
学びを通して可能性を広げ、生きていくための道を自ら切り開く力をつけることで困難な状況から脱せるようにー。この作品をご覧になることをきっかけに改めて教育に考えてまわりの方に伝えたり、NGOの活動を応援したり・・世界がよりよくなる国際協力の輪が広がっていくことを願っています。