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3月11日に寄せて

JVC代表理事 谷山 博史
2018年3月12日 更新

いつもJVCへのあたたかなご支援、誠にありがとうございます。

東日本大震災から、7年目を迎えました。
震災によって亡くなった人々とその遺族の方に対し、深く哀悼の意を表します。そして今なお復興の途上にあり、壊されてしまった暮らしの再建のために努力を続けている人々に思いを寄せ、被災地の人々に安心して暮らせる日々が戻ることを願うとともに、微力ながらその一助となることを切に願います。

JVCは東日本大震災発生後、宮城県気仙沼市と福島県南相馬市で支援活動を続けてきました。JVCは東日本大震災まで本格的な国内災害での支援活動の経験が無く、模索しながらの活動ではありましたが、住民の方々と手を取り合い今日まで活動を続けてきました。

気仙沼では仮設住宅での暮らしを支えるために、住民が互いに見守り合うためのコミュニティづくりのサポートや、高齢者の心身の健康維持活動を行ってきました。また、防災集団移転事業に対して、建築やまちづくりの専門家からなるアドバイザーチームを派遣し、住民主体のまちづくりと住宅再建を支援してきました。今は地域活性化のために活動する住民の取り組みを支えています。

南相馬では、同じく仮設住宅での暮らしを支えるサロン運営を地元の団体と共同で行い、設立されたばかりの南相馬災害FM(現「南相馬ひばりFM」)の運営に関わりました。ひばりエフエムはJVCが運営から離れた現在も、南相馬の方々に様々な楽しみや情報を届ける大事な情報発信ツールとして、役割を果たしています。現在は、仮設から災害公営住宅などへの定住化が進む中で、隣近所とのつながりがない環境でのコミュニティづくりを実践する住民の動きに協力をしています。

東日本大震災と福島第一原発の事故は日本に住む我々のみならず、世界に対して大きな「問い」を投げかけました。それは、原発という危険なモノを地方に押し付け都市がその利益だけを享受する仕組みであったり、住民の意思を無視して進められる国の復興事業のあり方だったりします。JVCも模索しながらではありますが、住民の方々と膝を突き合わせ話すことにより共に悩みながら今日まで歩んできました。

今後も私達ができること、するべきことを見極め、東北を支えていけたらと思います。また、直接的な活動が終了したとしても、現地の人たちとの絆を大切に、出会ってきた人々を忘れることなく、寄り添い続けていきます。また、これまでの活動をとおして得られた体験や学びを絶やすことなく、災害の復旧支援や復興のあり方に生かしてまいります。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

日本国際ボランティアセンター(JVC)
代表理事 谷山 博史